毎年新たな製品が登場するウイルス・菌対策商品市場で、2018年日経優秀製品・サービス賞 優秀賞 日経産業新聞賞にエーザイの「イータック抗菌化スプレーα」が輝いた。新たな概念を提案したこの製品の実力と開発の道のりに迫った。

提供:エーザイ

持続する抗菌力で、2018年日経優秀製品・サービス賞 優秀賞を受賞

 特に優れた新製品や新サービスを表彰している「日経優秀製品・サービス賞」は1982年に「日経・年間優秀製品賞」として始まり、1987年の第6回から現在の名称に変更され、毎年1回開催されている。

 このアワードでは、日本経済新聞や、日経系列の各紙記事データベースに収録された、年間約2万点に及ぶ新製品・新サービスの中から、各編集局記者により150点以上が厳選され、さらにそこから本審査委員会で約40点の受賞製品やサービスが決められている。昨年の優秀賞では、任天堂の家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」や、アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods」など、多くの話題商品が受賞している。

 第37回目の開催となった2018年の「日経優秀製品・サービス賞」で「優秀賞 日経産業新聞賞」を受賞した商品が、エーザイの「イータック抗菌化スプレーα」だ。

 ウイルス・菌対策商品は毎年新しいものが登場し、さまざまなメカニズムや形状のものが市場にあふれている。そんな中、イータック抗菌化スプレーαがこの賞を受賞したのは、スプレーするだけで除菌はもちろん、抗菌ができるという新たな概念を提案した功績への評価や、身の回りのものに抗菌バリアを張ることでウイルスや菌を寄せ付けず、さらに抗菌作用が1週間持続するという商品特徴が評価されたようだ。また、ノンアルコールのため、例えば小さい子どものいる家庭でも使いやすい点も評価されたのだという。

 忙しい毎日を送る共働き家庭が当たり前の現代において、「持続する抗菌力」は、ウイルス・菌対策商品市場でますます注目され、今後のトレンドになるのではないだろうか。

水拭きしても作用が続き、1本で約800回 スプレーできてコスパにも優れる。イータック抗菌化スプレーα 250mL 1382円(税込・希望小売価格)。*本品は医薬品・医薬部外品ではありません。人体に直接噴霧しないでください。*本品はすべてのウイルス・菌に対して効果があるわけではありません
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持続型抗菌成分「イータック」をスプレー化。その開発の背景とは?

 ではそもそも、どうしてこの製品が開発されたのだろうか。

 製品の主成分であり特許を取得している「Etak(R)(イータック)」は、広島大学大学院 医歯薬保健学研究科教授の二川浩樹氏によって考案された。障がいを抱えた姉がいる二川氏は、「体の動きに制限があり、自ら十分な口腔ケアを行えない人の歯の健康を保ちたい」という思いから歯科の道に進み、「歯に細菌がつかないようにさせたい」と考えたところからこの持続型抗菌成分のイータックを発想したのだという。

広島大学大学院 医歯薬保健学研究科教授 二川浩樹氏
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 イータックは、抗菌成分である第四級アンモニウム塩(R—AC)と固定化成分であるエトキシシラン(Si-Et)が化学結合している。そのため、塗布後は噴霧した先に成分が固定化するのが最大の特徴だ。

イータックの化学構造式と固定化のイメージ
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 たとえ抗菌力の高い成分を大量にスプレーしても、蒸発しやすかったり水拭きで取れてしまうようでは、せっかくの抗菌成分はすぐに作用しなくなってしまう。その点、イータックは塗布後に対象物の表面に固定化されるので、作用が1週間持続するのだ。

 その「イータック」をスプレー化して日常で使いやすい形にしたのが、エーザイの「イータック抗菌化スプレーα」だ。スプレー式でノンアルコールのため、小さな子どもがいる家庭でも家具やおもちゃ、ドアノブなど気軽に使用できる。

イータックを配合したスプレーの抗菌化の仕組み。*すべてのウイルス・菌に対して効果があるわけではありません
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 エーザイ株式会社 商品開発部の石堂裕子氏は自身の生活を振り返り「快適な生活にはウイルスや菌の除去が肝心。身の回りをきれいにしてあげたいけど、アルコールが含まれたものを子どものまわりに使うのはためらいがありました」という。

 「何より、子どもたちがアルコールのにおいを嫌がって。家具にアルコールを噴き付けるのも、変色が気になってしまって……。14歳を筆頭に8歳、4歳とやんちゃな男の子3人を子育てしながら、フルタイムで働いているとなるとどうしても時間が足りない! 抗菌作用が持続するものがあればいいなと考えました」(石堂氏)

エーザイ株式会社 商品開発部 石堂裕子氏
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 そうした、二人の開発者の「家族への思い」が、商品の形で結実したのである。