2015年12月24日、都市ガスの最大手、東京ガスが東京電力の料金より年間で5000円程度安くなる“電気料金”メニューを発表し、話題を集めた。2016年4月から自由化される家庭向けの電力小売事業に参入する東京ガスは、都市ガスとのセットで契約すると、一戸建ての住宅に3人で暮らす家庭の平均的な使用量での試算で年間の電力料金が現在の東京電力より5000円ほど安くなるというのだ。

 こうした新規参入会社の動きに対し、東京電力も電気料金の新たなメニュー作りを進めるなど対策を講じている。その一方で、電力の小売全面自由化では小売部門の動向だけでなく、発電部門も大きな転換期を迎えるため、その対応にも追われている。

 東京電力の燃料・火力発電事業を担当する東京電力フュエル&パワー・カンパニー経営企画室長の酒井大輔氏は、「今後は、競争力のある低廉な電力、燃料を安定的に届けることが重要になる」と語る。

 「電力小売全面自由化がもたらすもの」としてこれまでに3回(「自由化はいつから始まった?」「本当に安くなるのか?」「結局、東京電力は強いのか?」)、記事をお届けしてきたが、最後に番外編として、東京電力フュエル&パワー・カンパニーおよび東京電力における火力発電への取り組みを通じて、電力小売全面自由化にって、発電部門が受ける影響とどう対応しているのかについてお伝えしたい。

東京電力川崎火力発電所の様子
[画像のクリックで拡大表示]