若い女性を中心に盛り上がりを見せ、ここ数年ですっかり夏の名物となった「ナイトプール」。20代の女性である筆者が、2018年7月7日にホテルニューオータニ GARDEN POOLで開催された女性誌「COSMOPOLITAN(コスモポリタン)」主催のナイトプールイベント「COSMOPOLITAN SUMMER Party」夜の部に潜入し、過熱し続けるナイトプール人気の理由を探った。
コスモポリタンは、雑誌を82の国と地域、オンラインサイトを48の国と地域で展開するミレニアル世代の女性へ向けた米国発のグローバルメディア。日本版はオンラインサイトで、ハースト婦人画報社の子会社であるハースト・デジタル・ジャパンが2016年に開設した。「コスモポリタン サマーパーティー」は、各国と地域のコスモポリタンが主催する恒例行事。日本では“ラグジュアリーなナイトプール”を銘打ち、昼・夜の2部制で昨年初開催された。想定を大きく超えた約1200人が来場し、今年は朝・昼・夜の3部制へ拡大。リクルートライフスタイルの2018年7月の調査によれば、ナイトプールは、「ナイトアクティビティー」人気調査で10代、20代部門にランクイン。“SNS映え”は今年もコト消費に外せないキーワードだ。
会場内に広がるブースは、夏の新美容製品の先行体験や、ドラァグクイーンによるリップシールブース、特別講師によるワークショップ、ハンサムなCOSMO GUYとのフォトセッションブースなど多岐にわたる。ブースごとにアンケートや、SNSへの投稿でもらえるオリジナルグッズには、その場で使いたい“インスタ映え”アイテムがそろう。参加者もみな写真を撮り合っているので、自撮りするのに気恥ずかしさのない空間だ。
ステージでは、ブルゾンちえみ“with B”こと芸人コンビ「ブリリアン」が登壇。「Miss COSMO Contest 2018」の最終選考、フォロワー110万人を誇るアーティストのセリーヌ・ファラッチのスペシャルステージやHonoka Moriyamaによるダンスステージ、ファッションショーなどが行われた。ステージ前で熱心に観賞する人から、プールの中からゆったり観賞する人までさまざま。
インスタ映えを実感
参加前は、プールで自撮りするだけでは飽きてしまうのでは?とナイトプールの大流行ぶりに首をかしげていた筆者も、実際に自撮りをしてみると、不安定な水中は撮るのが難しく、試行錯誤を続けるうちに熱中してしまった。特にイベント型では、ステージを眺めたりブースをのぞいたりしているとあっという間に数時間たつだろう。筆者のインスタグラムアカウントでも、ナイトプール写真の投稿はエンゲージメントが高く、コメントやいいね!の数は1.5倍ほど。非日常感+水着の絶大な「インスタ映え」効果を実感した。
昨年に引き続き、夜の部のみ男性も参加可能だ。コスモポリタン編集長の白重絢子さんは「読者の9割が独身で、出会いがないという声もある。コスモポリタンがターニングポイントのきっかけになれば」と語る。自撮りにいそしむ女性が溢れるナイトプールは、男性にとっては少々居づらい空間かもしれない。日経トレンディネット読者の男性が女性とスマートに楽しむためには? とアドバイスを伺うと、「恥ずかしがらずに、一緒に水着になってプールに入ること。チケットを準備してあげたり、お酒をおごったり、もちろんそれも素敵ですが、実は女性は一緒に楽しもうとしてくれるのが一番うれしいと思いますよ」と目からウロコの回答。筆者も同意だ。体型が気になりだした大人の男性は水着を避けがちだが、ぜひチャレンジしてほしい。
今回、「コスモポリタン サマーパーティー」の会場となったホテルニューオータニのナイトプールの通常営業は、2018年9月16日までの18時から22時、最終入場は21時まで。ナイトプールは、他にも、京王プラザホテルや品川プリンスホテルなど平日もふらっと会社帰りに寄りやすい都心シティーホテル型と、よみうりランドやとしまえんのような郊外アミューズメント型の2タイプある。後者の方が、料金も安く客層が若い傾向にあるだろう。肌寒い日に開催されたイベントだったが、温水プールは32℃に設定され、意外なほど寒くなかった。「コスモポリタンの読者層に合わせ、格式ある華やかな場を」と選ばれただけあり、平日もプールのみの利用料は1万円と強気の価格だが、バスローブ、タオル、ロッカー付きで水着だけあれば手ぶらで利用できる。宿泊プランもあり、特別な夏の夜を満喫できそうだ。イベント開催情報や休業日、詳しい入場料は公式サイト https://www.newotani.co.jp/group/pools/tokyo/で確認を。
(文/小西麗、写真/小林 恵里)