企業内でのコラボレーションや業務の効率化に役立つグループウエアなどを開発・提供する企業でありながら、自らも働き方改革を実践するサイボウズ。12月3、4日には、プライベートショーの「Cybozu Days 2018」を大阪で開催した。2日目の基調講演では、独自のやり方で働き方改革を進めるゲストを迎え、サイボウズの青野慶久社長と幸せな働き方について意見を交わした。

仕事を楽しめば効率が上がる

 Cybozu Days 2018のテーマは「楽しいは正義」。基調講演の冒頭、青野社長は「働くことはつらいという印象がまだあるが、もっと楽しめば効率も上がる」と持論を展開した。

「離職率28%って、毎週送別会ですよ!」とサイボウズの青野慶久社長
[画像のクリックで拡大表示]

 その言葉通り、青野社長が就任以来一貫して取り組んできたのが、社員が楽しく働ける社内環境の整備だ。青野氏の社長就任自、同社の離職率は28%に達しており、社内の空気は悪かった。そこで社員が望む働き方を徹底的にヒアリング。残業をやめたり、副業を解禁したり、リモートワークを認めたりとさまざまな取り組みをしてきたという。「人によって働き方も働く時間も違う。これはある意味、公平性を捨てるということ。ただ、“公平”は“幸福”ではない。社員の幸福を優先した」とその意図を語る。

社長就任後、離職率は低下し、売り上げは伸びた
[画像のクリックで拡大表示]

 外部からは「社員のわがままを聞いて業績が下がるのでは」と疑問視されることもあるが、改革以来、離職率が下がり、一方で売り上げは伸びていると実績を強調した。青野氏曰く、社員の幸福度を上げるため、一人一人の働き方に合わせようとすると、チーム戦にならざるを得ない。チーム戦をスムーズにするため、業務フローの改善やタスクの見える化を図った結果、全体最適化が進み、生産性が向上するという。

 「今は介護のために(サイボウズのオフィスがない)故郷・岡山県に帰ってリモートワークで働く社員もいる。その社員が地元にいるからこそ分かることや人脈を生かした結果、岡山の受注が増えた。今は社員に『なぜまだ東京にいるんだ! 故郷に帰れ』と言っているくらい」と話して笑いを誘った。