新しいフラッグシップモデル「Mate 20 Pro」を2018年11月30日に発売したファーウェイ。新しいチップセット「Kirin 980」の搭載に加え、カメラの仕様を大幅に変更するなど意欲的な機能を多数盛り込んだ。中国のファーウェイ本社でスマートフォン開発に携わるキーパーソン2人に開発の狙いを聞いた(取材内容は2018年11月時点)。

モノクロセンサーがなくなった理由とは

 Mate 20 Proは、NTTドコモから発売された「P20 Pro」同様、3つのカメラを搭載。加えて、AI関連の処理性能に優れた新しいチップセット「Kirin 980」を採用したり、顔を立体で認識する「3D顔認証」を搭載したり、ディスプレーに指紋認証センサーを内蔵したりと、意欲的な機能を多数盛り込んでいる。

ファーウェイが日本で発売する「Mate 20 Pro」。大画面ディスプレーと新しいチップセットを搭載したフラッグシップモデルだ
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 Mate 20 Proで注目される機能はやはり、ライカと共同で開発した3つのカメラから成るカメラ機構であろう。広角、望遠に加え、新たに超広角のカメラを搭載。一方で、P20 Proではあったモノクロカメラがなくなったため、モノクロとカラーのカメラの合成で精細な表現を実現するという従来の絵作りの仕組みとは異なっている。

Mate 20 Proの特徴の1つでもある、3つのカメラを搭載した独自のカメラ機構。超広角やマクロ撮影などを実現する一方、従来備わっていたモノクロセンサーがなくなっている
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 カメラ機構を大きく変えた理由はどこにあるのだろうか。コンシューマービジネスグループ ハンドセットビジネス バイスプレジデントのリー・チャンズー氏は、超広角カメラを採用したのは広角の写真を撮影したいというユーザーニーズが強いためと答えている。

 他方、モノクロカメラをなくした理由は、Kirin 980の搭載や画像処理をするISP(Image Signal Processor)の処理能力向上によるところが大きいとのこと。ISPの進化によって画像処理のアルゴリズムが向上したことで、モノクロセンサーがなくてもライカ品質の画質を十分実現できると判断。3つ目のカメラを別の用途に活用し、より幅広いニーズに応えられるよう機能を強化したようだ。

ライカとの協業などカメラを中心としたハード開発に携わる、ファーウェイ コンシューマービジネスグループ ハンドセットビジネス バイスプレジデントのリー・チャンズー氏
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