目に見えず、“発生源”である本人が気づきにくいこともあって、対人関係で思わぬトラブルの元凶となり得る“におい”。このにおいをテーマにした製品を出しているブースが集まった一角が、日経クロストレンドEXPO 2018の会場にあった。いったいトレンドを追い求める企業は、“におい”に対して最新テクノロジーでどのようなアプローチを見せていたのか?

ニオイを“見える化”する世界初のチェックマシン

 においで起こるトラブルがやっかいなのは、これが「目に見えない」ものだからだ。

 「ならば見えるようにしてしまおう!」

 そんな明快なコンセプトで開発されたのが、コニカミノルタが製品化した「Kunkun body」だ。昨年に引き続いての出展で、さすがに気になる人が多いのか、今回も来場者の高い関心を集めていた。

コニカミノルタのブースでは、「におい」の強さと種類を計測し、数値化してくれるにおいチェッカー「Kunkun body」を出展。来場者も自由に計測することができた
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 Kunkun bodyの本体は、一見するとフィーチャーフォンにしか見えないデザイン。本体を体の各所に短時間当てがうだけで、そこから発生するにおいを計測し、その数値を連動するスマートフォンアプリによって“見える化”してくれるというアイテム。製品のリリース当初は、「あたま」「耳のうしろ」「わき」「あし」の4カ所の計測にしか対応していなかったが、最新版はファームウエアのアップデートにより、「くち」のにおい測定もできるようになったとのこと。

右が「Kunkun body」の本体。一見するとフィーチャーフォンのよう。測定したデータはスマートフォンのアプリに送られ、その画面上で結果を確認することができる
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 計測可能なにおいの種類は、食品やアルコール飲料を口にすることで発生するものや、口内で発生する硫黄化合物由来の不快な「くちのニオイ」のほか、身体の各部から発せられる「汗臭」、30~40代の若い世代に発生する「ミドル脂臭」、そして今やおなじみとなった「加齢臭」の合計4種類。これらの匂いを「Kunkun body」は“機械学習”によって習得、検出し、数値化して見せてくれるのだ。

計測に対応しているのはこの5カ所。筆者が見ている限り、会場でわきやあしのにおいを測定している猛者はいなかった
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 つい「加齢臭」といった言葉に敏感に反応してしまうおっさんばかりの取材班3人で、おそるおそる計測してみたのだが……。なんと3人とも加齢臭はゼロ。1人を除き、わずかに汗臭が検出されただけで、ホッと胸をなで下ろす結果に。

 その1人が検出されたのは汗臭だけではあったが、文字が赤く表示されるほどの高い数値だ。これは危ない……。

 彼は「だって、汗をかくほど一生懸命働いてるから仕方ないじゃない!」と、元々臭っているわけではないことを強く、強くアピール。確かに撮影機材でずっしりと重くなったカメラバッグを背負って会場を動き回っていたので、おそらくその“言い訳”にウソはないだろう。

恐る恐る、しかし興味津々、といった態でにおいチェックに勤しむ取材陣。自分ではなかなか気づきにくいため、やっぱり気になるのだ
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取材陣の1人が73という“ハイスコア”を記録。数値とグラフは赤で、さらに「要注意!」と警告の文章が表示されている。においの絶対値だけでなく、「汗臭」「ミドル脂臭」「加齢臭」と構成する要素も表示してくれるため対策がとりやすい
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 取材班だけでなく、神妙な面持ちで「Kunkun body」を耳の後ろや頭頂部に当てている来場者は後を絶たない。においを気にする人がこれほどとは、改めて対策の必要性を感じた。

 この「Kunkun body」(税込み3万円)は個人購入だけでなく、月払いの法人契約も可能だそうだ。接客業をはじめ、個人間のにおいのトラブルを防ぐために職場での導入、というのは確かにアリだろう。