販売促進を加速する新技術や商品を扱う企業は、今どんな技術に注目し、どんな商品に注力しているのか。その一端が垣間見えたのが、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催された日経クロストレンドEXPO 2018だ。その「デジタルマーケティング&リテールゾーン」で目を引いたブースをピックアップして紹介しよう。

レーザーで人物を捕捉&追跡する店内動線分析システム

 AI(人工知能)による画像認識技術が格段に向上したことにより、人の動線分析にその技術を応用することが主流となっている。しかしこの方法には懸念もある。不特定多数の人物が訪れるイベントや商業施設では、記録した「顔の映像」の取り扱いというデリケートな事案が発生するのだ。

 その点、スプリームシステムが出展していた「moptar(モプター)」という店内動線分析システムは、そうしたプライバシーへの配慮を気にせずにシステムを構築できるのが大きな利点と言える。「モプター」では、人の位置を認識するのに3Dステレオカメラや魚眼カメラといった撮影機器だけでなく、3D LiDARなどレーザーを使ったセンサーを用いることができるのだ。

スプリームシステムのブース。四隅を取り囲むようにレーザーを用いた3Dセンサーが配置され、「moptar」で解析したブース内の人の動きをリアルタイムに画面に表示していた
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 3D LiDARやレーザーを使用した3Dセンサーでは、人を身長やアウトラインで捉えて個別認識。毎秒1回を超える頻度できめ細かく範囲内をスキャンし、高精度で追跡し続けることができる。前述のように画像を使うわけではないので、プライバシーへの配慮は不要というわけだ。

 3Dセンサーは棚に置かれた商品も認識する。棚前行動分析システム「Reach」は、顧客が棚に陳列されたどの商品に手を伸ばしたかを分析可能だ。特殊なタグやカメラ、専用の什器が必要ない点もメリットだという。

これが3Dセンサー。対象物までの距離だけでなく、人の身長も含めたシルエットを認識することができる
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 どちらのシステムも、センサーで得た情報をどのように解析するかという点で同じ技術を応用している。ブース内には複数のレーザーを利用した3Dセンサーが設置され、リアルタイムにブース内の人の動きを解析。特定の動きを見せた人を色分けして表示するデモを行っていた。

 同社では、これらのシステムが店舗や工場、イベント会場などにおけるマーケティングや安全管理に活用できるとしている。

「moptar」で解析した結果はこの画面に表示される。特定の動きをした人だけ色を変えて表示するといったことも可能だ
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