ヘッドマウントディスプレー(HMD)なしでのVR体験

 翌11月29日には、フジ医療器のマッサージチェアやグローバルネットプランニングのアロマディフューザーをドーム内に設置して、五感を使ったVR体験を味わうことができた。映像は各地の有名観光地で撮影してきたもの。マッサージチェアの数には限りがあるので、多くの人が体験できるものではないが、没入感を味わえるVR映像と癒やしとの組みあわせは、試みとしてとても面白い。

ドーム内にフジ医療器のロースタイルマッサージチェアを設置。視界いっぱいの映像、心地よいサウンドと香り、マッサージ。仮想体験と癒しの組み合わせは面白い
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 入場時に配布されたチラシには「ヘッドマウントディスプレー(HMD)無しでのVR体験とは?」の見出しが踊る。視線を向けた方向に応じて風景も変化するという意味では、360度の全方向スクリーンはHMDを装着してのVR体験と実質的に変わりはない。ただ、HMD装着の一手間がないぶん、この「360ドームシアター」はVR体験を提供する場としては格段にお手軽だ。何よりドームシアター自体が組み立て式で可搬性を有しているというところがいい。

 SEKAI NO OWARIのライブ映像のような「コンサートの追体験」や、マッサージと香りを組みあわせた「五感体験」などは、360度の全方位映像とドームの閉鎖空間という双方の特徴を生かしたものと言えるだろう。そこで展開される映像ソースの工夫次第では、さらにさまざまな楽しませ方ができそうだ。

(取材・文/稲垣 宗彦)