トレンド・フォーカス

「格安SIM」の通信速度、2018年は遅くなる?

この1年の実測結果を分析

2017年12月11日

YouTube再生時の速度はどうだった?

 続いて、YouTube再生時の下り平均速度を振り返ってみよう。

 計測方法は、Lufesu Inc.の「通信速度モニター」を使って1秒ごとの最大通信速度を画面に表示した状態で、YouTubeアプリで動画を再生し、その様子をHecoratの動画キャプチャー「AZスクリーンレコーダー」で記録。AZスクリーンレコーダーで録画された動画を再生して1秒ごとの通信速度を目視で集計し、動画の読み込みが終了するまでの平均速度を算出する、という方法を採っている。

 YouTube再生時の下り平均速度についても、3地点の全時間帯の平均値を以下の表にまとめた。RBB SPEED TESTと同様に、各測定で最も速かった数値は赤、遅かった数値は青で色分け。1年間の推移が分かりやすいようにグラフも作成している。

YouTube再生時の下り平均速度一覧(16年9月から17年10月まで)
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YouTube再生時の下り平均速度推移(16年9月から17年10月まで)
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 グラフで分かるように、前ページでまとめたRBB SPEED TESTの結果に対し、YouTube再生時の下り平均速度には、特定の時期による影響があまり見られない。

 2016年9月にサービスインしたLINEモバイルは、2017年5月まで好調をキープ。楽天モバイルも、2017年5月まではYouTube再生時の通信速度が徐々に速くなっていたことが分かる。

 ところが2017年7月になるとLINEモバイルと楽天モバイルは大きく失速し、10月の時点でも5月の速度を下回ったまま。一方で、7~8月から10月にかけて大幅にスピードアップしてきたのが、OCN モバイル ONEとBIGLOBEモバイルだ。

 OCN モバイル ONEは2016年9月の時点ではYouTube再生時の速度が8社で最も遅かったが、その後は順調に速度を上げ続け、直近の2017年10月におけるYouTube再生時の下り平均速度は8社中トップの10.00Mbpsという結果に。

 もう一つのBIGLOBEモバイルは、2017年8月までの速度は2~3Mbps台にとどまっていたものの、2017年10月はRBB SPEED TESTの結果と比例するように7.61Mbpsまで向上しており、設備増強の効果が表れているようだ。

 この2社に、ゆるやかに速度を上げてきたmineo、7月の落ち込み以降速度を上げつつあるLINEモバイルを含めた4社では、他の4社との差が広がりつつある。実利用環境の通信速度には、2極化の傾向が表れ始めている。

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