ZOZOのスーツで出社すると周囲の反応は様々

 長々と筆者の個人的な感想を述べてきたが、客観性に欠けるのは事実である。そこで三連休明けの10月9日に筆者は早速、ZOZOのスーツとシャツを着て会社に行った。ZOZOのスーツとシャツを初めて見た同僚たちの反応は実に様々であり、話を聞いていて面白かった。

 「似合っている」「サイズが合っている」といった好意的な意見がある一方で、「(パッと見の質感が)値段相応」「リクルートスーツっぽい」といった声も聞かれた。暗に安っぽいことを意図している。値段相応とリクルートスーツっぽいというのは筆者自身も感じていたことなので、「やはりそう見えるか」とうなずいてしまった。これからシューカツをする学生には、ZOZOのスーツは安くてオススメかもしれない。

 繰り返しになるが、男女を問わず、みんなスーツやシャツとはこういうもの、いいものとはこういう商品だということを分かっている。だから頭の中で瞬時に比較できてしまう。「シャツの胴周りはもっとシャープでもよかったのでは。ちょっとダブついて見える」という鋭い指摘までもらった。ステキと思えるシャツの形を知っているからこそ、そう言えるわけだ。

 同僚の声に耳を傾けていて改めて気づいたのだが、そもそもオーダーメードの商品を買ったのだから、サイズがピッタリなのは当然のことだ。納期順守もできて当たり前。本来、そこを褒められても意味がない。それよりも、割安な価格設定でありながらコストを徹底的に削り、どれだけ質のいい生地やスタイルがよく見えるデザイン、機能性を追求できるかがメーカーの使命である。みんなの関心事はサイズではなく、そちらに移っていく。

 これまで価格がZOZOの数倍もするスーツやシャツを着てきた筆者は、ZOZOのスーツと質を比較しても仕方がないと分かっていながら、それでも「箱を開けたときの感動や喜びが小さかった」ことは紛れもない事実である。今回の買い物で得た自分なりの最大の教訓は、そこかもしれない。毎日のように着るサラリーマンの「戦闘服」には投資を惜しまないか、それとも安いものを着つぶしながら何度も新しいスーツに買い換えていくか。まさに昨今のキーワードである「顧客体験」の話に直結する。

 会社に行ってみると、三連休中には気づかなかった問題点も見つかった。ジャケットの前側に付いている2つのポケットが開かない。通勤時にポケットにスマホを入れようとしたら、ポケットが開かないことに気づいた。

 ポケットは「しつけ糸」で縫い付けられており、出荷時には開かないようになっていた。そこだけ糸の色が違うので、しつけであることは確かだと思う。だがその縫い方がかなり強く本格的。糸がはさみでは簡単には切れなかった。会社で同僚に手伝ってもらったが、それでもうまく切れない。半ば強引に片方だけは糸を切った。

 ジャケットのポケットにスマホやコンパクトカメラなどを入れることがある筆者は、この点は何とかしなければならなかった。上手に糸を切れなければ、それこそZOZOに連絡することになる。