2018年9月21日に発売されたiPhone XS、iPhone XS Maxに続き、10月26日にはiPhone XRが発売される。先行する2つのフラグシップモデルに対し、iPhone XRはどんな位置づけの製品なのか。今回、発売に先駆けて使用した実機レビューを基に、気になるiPhone XSとの違いを解説する。

2018年の“第3のiPhone”となる「iPhone XR」をレビュー。6.1インチの「Liquid Retina HDディスプレイ」を搭載した
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カメラユニットはシングルレンズ。A12 BionicチップとニューラルエンジンによってiPhone XSに匹敵する写真・動画撮影ができるという
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 iPhone XRはストレージ容量が最も小さい64GBのモデルでも価格は8万4800円。iPhone XSシリーズの廉価版というには高価だ。また最新の「A12 Bionic」プロセッサーと次世代のニューラルエンジン、ハイスペックなカメラなどを搭載しており、性能・機能はiPhone XSに迫っている。昨年発売されたiPhone Xから採用されたフルディスプレー・デザインとボタンをなくしたことに伴う新しいユーザーインターフェース(UI)、アップルが考えるAI(人工知能)やAR(拡張現実)を活用した「未来のスマホライフ」を比較的安価に体験できるiPhoneと位置付けたほうがいいだろう。実際、iPhone 8、iPhone 7の各シリーズは値下げしたうえで販売継続になっている。安価なiPhone 7がiPhone SEなどに代わる実質的な廉価版ということかもしれない。

 では、今年のiPhoneはXSとXRのどちらがいいのか。比べて選ぼうと待機している人も少なくないはずだ。そこで両者を比較しながら見ていこう。

液晶画質はiPhone 7から明らかに向上

 画面サイズは6.1インチ。ディスプレーはXSが有機ELのSuper Retina HDなのに対して、XRは液晶だ。従来のiPhoneに搭載されていた液晶ディスプレーから進化した新しい「Liquid Retina HDディスプレイ」だ。

左がiPhone 7、右がiPhone XR。フル画面・大画面スマホが当たり前になると、やっぱり4.7インチは小さいものだなと感じるようになってくるから不思議だ
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iPhone XRのディスプレーは解像度が1792×828ピクセル、画素密度が326ppi。「フルHDにも達してないけれど大丈夫?」という筆者の懸念をあっさりと払拭してくれるほど表示の密度・精彩感が高い
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自然な色再現、青空に浮かぶ雲の淡い階調表現など、写真表示も抜群の安定感だ
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 筆者は発表当初から、映像コンテンツの視聴体験がどうなるのか気になっていた。iPhone XRは画面の解像度がフルHDだったiPhone 8 Plusにも満たないし、画素密度やコントラスト比も8 Plus並みということだったからだ。でもそこは、最新の液晶ディスプレーだ。解像感の粗さは見られない。

 筆者が使っているiPhone Xと比較してみた。XはXS同様、有機EL搭載だが、それと比べても色合いやコントラストの力量不足は感じない。iPhone 7のユーザーなら画質や視聴体験が明らかに向上したと実感できると思う。ちなみにXRにあって、7シリーズにないディスプレーの機能として、画面の色温度を環境光に合わせて自動調節してくれる「True Toneディスプレイ」がある。