CPUとメモリーの実力は?

 続いてスペックをチェックしてみよう。以下の表はZenFone 3と、ライバル端末であるDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)に対応するモトローラの「Moto G4 Plus」(関連記事は「格安SIMを2枚使える『Moto G4 Plus』の長所と欠点」)のスペックをまとめたものだ。特に優れている項目は赤字で強調している。

ZenFone 3とMoto G4 Plusのスペック
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 ZenFone 3はフルHD(1920×1080ドット)表示に対応した5.2型のディスプレイを備えている。5.5型のMoto G4 Plusより本体のサイズは一回り小さく、重さも13g軽い。

 フルHD表示なのでYouTubeやHuluといった映像コンテンツを美しい画質で楽しめるし、軽いので映画を1本楽しんでも持っていた手があまり疲れない。ただし、画面サイズが小さいため映像の迫力は劣る。

 ZenFone 3とMoto G4 PlusのCPUコア数、メモリー容量、ストレージ容量は同じだが、CPUの動作周波数ではZenFone 3が勝っている。

 ベンチマークアプリの「Geekbench」でテストを実行したところ、ZenFone 3のスコアは「847/4087(それぞれシングルコア/マルチコアでのスコア、以下同様)」だった。Moto G4 Plusは「712/3016」なので、マルチタスク性能ではZenFone 3に軍配が上がる。

 ちなみに、Androidスマホのリファレンス機であるグーグルの「Nexus 5X」(5万円前後)のスコアは「1227/3421」、ASUSの「ZenFone Go」(2万円前後)は「387/1313」だ。ZenFone 3は安価なZenFone Goはもちろん、5万円前後のNexus 5Xよりもマルチタスクに強い結果となった。

 実際に筆者がプライベートでよく使うアプリをZenFone 3にインストールしたところ、アプリの起動や切り替えはとてもスムーズで、動作の遅さに対する不満は感じられない。いくつかのアプリを同時に動作させてみてもパフォーマンスは低下しない。

 筆者は、スマホでのイベント撮影やSNSの投稿が多く、撮影した写真を加工したり、ブラウザーで調べた内容をもとに投稿を補足したりといった作業をスマホで連続して行っている。

 安価な端末では次第にパフォーマンスが低下して困っていたが、ZenFone 3では最後までパフォーマンスが落ちなかった。マルチコアCPUと3GBのメモリーによる効果は大きいようだ。

2回線同時待ち受けに対応

 ZenFone 3は2枚のSIMカードをセットし、2回線で同時に電話を待ち受けられる。電話の着信時にはSIMカードの名前が表示されるので、どちらの番号にかかってきた電話なのかわかる。

 ただし、以前レビューしたMoto G4 Plusと同様、データ通信が利用できるSIMは1枚のみ。ZenFone 3ではデータ通信用に指定したSIMカードが自動的に4G(LTE)ネットワークを使うように設定され、もう1枚のSIMカードは3Gネットワーク専用となる。

 ZenFone 3では、nanoSIMサイズとmicroSIMサイズのSIMカードをそれぞれ1枚ずつセットできる。ただし、microSIMサイズのSIMカードはmicroSDカードとスロットを兼用する仕組みになっており、どちらか片方しかセットできない。そのため、2枚のSIMカードとmicroSDカードを同時に装着できるMoto G4 Plusには劣る。

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「デュアルSIMカード設定」画面。ZenFone 3はDSDSに対応しており、2枚のSIMカードで同時に電話を待ち受けられる(左)。着信時にはSIMカードの名前が表示される(右)
SIMカードスロットはトレータイプ。nanoSIMとmicroSIMがセットできるが、microSIMとmicroSDは同時にはセットできない
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