今回の話は、筆者が2018年9月26日の夕方から、翌27日の夕方までの丸1日の間に体験した物語である。そのことを念頭に置いて、読み進めていただきたい。

 9月26日の午後5時過ぎ。筆者のスマートフォンに【お詫び】のタイトルで始まるメールが届いた。この瞬間、何の話なのかは察しがついた。筆者が2018年7月3日の発売初日に注文したZOZO(旧スタートトゥデイ、10月1日に社名変更)の「ビジネススーツ」と「ドレスシャツ」のセットの出荷が再び延期になったとの連絡である。これで二度目の納期遅延になる。

 皮肉なことに、筆者にお詫びのメールが届いた26日の前夜には、テレビ東京のドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」でZOZOの前沢友作社長が「ZOZOの野望」として大きく取り上げられていた。お詫びメールを読みながら、昨晩の映像が筆者の頭をかすめた。現場はテレビで放送された美談だけのはずもなく、もっと泥臭い。商品出荷の再延期で迷惑を被っている顧客がここにいるぞと言いたくなった。

 当初の納期は8月14~28日だった。最終日である28日の前夜になって、「最長で9月29日まで発送を延期する」とZOZOが筆者にメールで通達してきたのが約1カ月前だ。そして9月22~29日に設定された新たな納期の締め切り3日前である9月26日に届いたのが、冒頭のお詫びメールだった。

 筆者は8月31日に公開した記者の眼で、ZOZOのスーツとシャツの発送が約1カ月延期になったことを読者に報告した。そのなかで「スタートトゥデイ(ZOZO)は筆者との納期の約束を一度破ったわけであり、9月29日までに必ず届くとは言い切れない」と書いた。それが現実になってしまった。嫌な予感はしていたが、実際に再延期を通告されると、筆者は正直がっかりした。

 メールの内容は単刀直入で「ご注文いただきました2Bスーツ・ドレスシャツにつきまして、製造途中の検品時に商品不良が発覚いたしました。」との書き出しだった。

 続けて 【商品の不良個所について】とあり、「スーツジャケットのアームホールの深さが、お客様の体型に対して浅くなっていることで、着用時に腕が上がらない、腕が非常に窮屈すぎるなどの不具合が発生する可能性が判明いたしました。つきましては、お時間頂戴し大変申し訳ないのですが、再度作り直しをさせていただければと思っております。すでに当初予定よりお待ちいただいております中、再度のご案内となりましたこと、また、発送直前でのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。商品のお届け時期が確定次第改めてメールにてご連絡いたしますので、今しばらくお待ちいただけますようお願い申し上げます。」と書かれていた。

筆者に商品の発送延期を伝えるお詫びメールの文面の一部
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 端的にいえば、商品に不良が見つかったので作り直す。そのため出荷がさらに先延ばしになる。発送時期は9月26日時点で未定──。そういうことだ。