世界的なロックバンド、KISSのメンバーの全面協力で実現した展覧会「KISS EXPO TOKYO 2016~地獄の博覧会~」が2016年10月13日から始まった。10月31日までラフォーレミュージアム原宿で開催される。メンバー所蔵のギターや衣装といった秘蔵アイテムの展示、ジーン・シモンズ氏の自宅ミュージアムやポール・スタンレー氏の自宅アトリエを体験できるVRコンテンツなどを通じて、デビューから42年間に及ぶKISSの活動をたどるというもの。日本を皮切りに、今後、世界各地を巡回する予定だ。

内覧会にはジーン・シモンズ本人が登場

 一般公開に先駆けたプレス向け内覧会には、ジーン・シモンズ氏本人が登場した。「セカンドアルバム『地獄の叫び』ではアルバムジャケットに漢字を、縦書きで使うほど日本が好きだ」とシモンズ氏。日本で最初に展覧会を開催することは、「サイコーデス!」と日本語で答えた。

ジーン・シモンズ氏が登場
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 展示内容については、「私の43年間にわたる音楽の旅路はあっという間だった。気づくと、KISSのファンも子どもがいる年齢になっているが、その長い年月のすべてがここに詰まっている」という。司会者が「中でもこれを見てほしいというコレクションはあるか」とたずねると、「あえて言うならオレかな」とニヤリ。「モノはモノとして意味があるのではない。人が作るからこそ意味がある」と語った。

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当初、ステージ上にいたシモンズ氏は、ステージを照らす照明がまぶしいからと壇上から降り、ステージに座ってしゃべり始めた

 質疑応答の時間には、KISSを世界的なバンドにしたシモンズ氏のプロデュース能力に触れ、「CDが売れず、音楽業界がシュリンクする現代に、シモンズ氏がもし17歳だったらどうしたか」というような質問が出た。これに対してシモンズ氏は、「今の時代の新人バンドは寂しいね。自分たちのときは、後押ししてくれるレコード会社やレコードショップ、お金を払ってくれる客がいた。ある意味、インターネットは“敵”だよ。ネットではお金を払ってもらえない。ネットが登場していろいろなものがダウンロードできるようになったが、それ以降、ビートルズやマイケル・ジャクソン、ジミ・ヘンドリックス、マドンナのようにすごいアーティストは出てきていないだろう。無料のものはすごいものと認めてもらいにくいんだ。だから、若いバンドは家の地下で、無料の音楽を作らないといけない」とコメント。自身も様々なバンドをサポートしてきたことから、「みんなも好きなバンドを助けてやってほしい。日本ではTHE YELLOW MONKEYが再結成したのはうれしいね」と話した。

 トークイベントの後半では、KISSのメイクを施した鉄腕アトムも登場。今回、手塚プロダクションがデザインした鉄腕アトムとのコラボグッズが会場限定で販売されるためだが、自らのスマートフォンで写真を撮るなど、喜ぶ様子を見せた。少年時代のシモンズにとって『鉄腕アトム』は特別だったという。「バットマンやスーパーマンなど、米国のヒーローは大人だが、アトムは少年だ。しかも父親がいない。私も幼いころに父と離れたので、共感した」という。

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鉄腕アトムが登場。取材を受ける身でありながら、自らのスマートフォンでアトムの写真を撮影
記者席も撮影。スマホカバーもKISSだった
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最後は、KISSにふんしたファンや子どもたちと記念撮影をする一幕も
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