USB PDの急速充電はどれだけ早いのか

 ではUSB PDによる急速充電はどれくらい早いのか。実際に、別売りのUSB Type-C - Lightningケーブルを使ってUSB PD対応モバイルバッテリーからiPhone X(バッテリー容量2716mAh)に充電してみた。すると、1時間で約70%も充電できた。 

バッテリーが0%の状態から、1時間で充電できる量を計測した。急速充電のほうが約1.5倍高速に充電できている(テスト環境:iPhone XのUSB PDはcheero Power Deluxe 20100mAhとアップル USB Type-C - Lightningケーブルを利用した)
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 Androidの場合もUSB PDでGalaxy Note8(バッテリー容量3300mAh)を1時間で75%充電できた。なお、現在のハイエンドAndroidスマホはUSB PDとQuick Charge 3.0の両方の急速充電規格に対応した製品が増えているが、急速充電での充電時間はどちらの規格の充電器を使ってもほぼ同じ速度になるものが多い。

 最新のスマートフォンは内蔵バッテリーの容量が大きい分、充電に時間がかかる。今後の主流になるとみられるUSB PDでの充電環境を整えておく価値はあると言えるだろう。

モバイルバッテリー自体もUSB PDで急速充電できる

 USB PDで早くなるのは、モバイルバッテリーからスマホやタブレット、ノートPCへの充電だけではない。モバイルバッテリーそのものへの充電にも恩恵がある。

 それというのも、20000mAhを超える大容量モバイルバッテリーを利用する際、注意すべきなのがモバイルバッテリー自体の充電時間だ。モバイルバッテリーを使い切って再度充電する場合、低価格な20000mAhのモバイルバッテリーだと充電に10時間以上かかってしまう。これでは、明日使いたいといったときに不便だ。

 USB PD対応モバイルバッテリーの多くは、バッテリー自体もUSB PDの急速充電に対応している。USB PD対応の充電器を使って充電することで、20000mAhのバッテリーが3~5時間でフル充電できる。普段の利用はもちろん、充電環境が限られる災害時には短時間で少しでも多く充電できるのが助かる。

 USB PDに対応した充電器は各社から販売されているほか、USB PD対応モバイルノートPCに付属しているものも利用できる。USB PD対応のスマホやノートPC、モバイルバッテリーを利用する場合は、USB充電器もUSB PDのものをそろえておくといい。

Ankerの「PowerPort I PD - 1 PD & 4 PowerIQ」3499円(税込み)。USB PD(出力30W)対応端子を搭載したマルチポート充電器。複数のスマホやデジタル機器をまとめて充電できる、自宅や机に1台あると便利なアイテムだ
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cheeroの「USB Type-C PD Charger 18W」1680円(税込み)。最小かつ最安クラスのUSB PD(出力18W)充電器。主にスマホ向けだが、USB PD対応モバイルバッテリーの急速充電にも使える
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Ankerの「PowerDrive Speed+ 2-1 PD & 1 Power IQ 2.0」2999円(税込み)。車のアクセサリーソケット(シガーソケット)に装着するタイプで、USB PD(30W)とQuick Charge 3.0の両方の急速充電に対応。日常はもちろん、災害時に車でスマホやノートPC、モバイルバッテリーを充電できると便利だ
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 次ページからは、現在発売されている製品のなかから、手ごろな価格で入手できるUSB PD対応の大容量モバイルバッテリー3製品を紹介していこう。