混みすぎのTGS、これからどうする?

 eスポーツも加わって東京ゲームショウが著しい発展を遂げる一方、だからこそ抜本的な対策が必要とも感じました。

 それというのも、今年のTGSの来場者数は過去最高の29万人超で、もはや会場のサイズ、会期を考えても飽和状態だからです。ゲーム業界として盛り上がるのは良いことですが、来場者にとってみれば、どこに行っても長蛇の列で、さまざまなゲームの試遊台があるといっても、多くは触れずじまいだったのではないでしょうか。

今年は例年に増しての混雑。人気試遊台は朝イチで整理券がすべてなくなり、複数台遊ぶのは至難の業
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 対策の方法はいくつか考えられます。例えば、米国で開催されるゲーム関連の見本市「E3」は、一般客を入れないイベントでしたが昨年から解放し、イベントとしての性質が変わりました。その結果、E3への参加に利点を見いだせなくなり、E3会場の周りで独自イベントを開催していたパブリッシャーもあったといいます。実際、最も集客したのはE3の外で開催された『FORTNITE(フォートナイト)』のイベントでした。

 今の形で十分に集客し、市場へのアピールもできているTGSとE3では事情が違うので、幕張の他の場所で独自イベントを行う必要は必ずしもありません。ですが、ここまで混んでくると、メーカー独自のイベントを開催するのもありでしょう。

どのブースも活気があるように見えた要因の一つ、コンパニオン。例年よりも衣装が派手で、コンパニオンの数も多かった
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 会期を1週間程度に延ばしてしまう方法もあります。当然、一般公開日も平日開催になってしまいますが、それでも来場する人はいるはずですし、土日の混雑を避けて、平日に来る人も考えられます。ただ、期日を延ばしてまで参加するメーカーがどれだけいるのかは分かりませんし、現実味があるかというと疑問は残ります。

 優先入場チケットを新たに作るという方法もあるかもしれません。前述のE3の入場チケットは1万5000円超と高額なうえ、優先的に入場し、VIPエリアに入れる10万円を超えるチケットも販売されています。これに対して、東京ゲームショウは前売り券が1000円、当日券が1200円。収益よりも来場者の見込み確認のためのチケットと言ってよい状態です。これだけ人が入るなら、E3のように優先チケットの販売を考えてみてもいいと思います。来場者からしても、時間をお金で購入したい人はいるでしょうし、そこで出た収益をサービスに反映してくれれば、通常チケットで入場した人たちも恩恵を得られます。

 今後、ゲームショウはどのように運営していくべきか。一つの転換点にもなり得るのが今年のゲームショウだったと言えそうです。

【東京ゲームショウ2018まとめ】

・「昨年から一転、大作ソフトの充実が目立ったゲームショウ」(10/3公開)
・「eスポーツ躍進の年 記録更新尽くしのゲームショウはどうなる?」(この記事)
・「広がるゲームの楽しみ方 ゲームショウはどう向き合うのか」(10/5公開)

岡安学(おかやす・まなぶ)
岡安学(おかやす・まなぶ) ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランス・ライターに。ゲーム誌に寄稿しながら、攻略本の執筆も行い、かかわった書籍数は50冊以上。現在は、デジタル機器を中心にWebや雑誌、Mookなどで活躍中。ゲームを中心としたアニメやマンガ、映画なども守備範囲。近著に『INGRESSを一生遊ぶ!』(宝島社刊)。 Twitterアカウント:@digiyas