東京ゲームショウ2017開催初日の9月21日、ホール1に作られたメインステージでは、毎年恒例となる「日本ゲーム大賞2017『経済産業大臣賞』『年間作品部門』発表授賞式」が開催された。
司会を務めたのは、自身も1999年の第4回日本ゲーム大賞でベストゲーマーとして特別賞を受賞した経験を持つタレントの伊集院光さんと前田美咲さん。伊集院さんらは、まずは日本のコンピュータエンターテインメントソフトウェア産業の成長・発展に貢献したプロダクトや人物、団体に贈られる「経済産業大臣賞」を発表した。受賞したのは、ナイアンティックの『Pokémon GO』だった。
続いて、「ゲームデザイナーズ大賞」の発表へ
続いて、世界的にユーザーから高い支持を得た作品に贈られる「グローバル賞」、対象期間中の最多販売本数を記録した作品に贈られる「ベストセールス賞」「特別賞」と続いた後、「ゲームデザイナーズ大賞」の発表へ。
数ある「ゲーム大賞」のなかで「ゲームデザイナーズ大賞」だけは国内のトップゲームデザイナー12名によって選出されるという違いを持つ。伊集院氏に変わって発表したのは、同賞の審査員長を務める桜井政博氏(ソラ代表)。受賞したのは、Playdead社からPlayStation 4やXbox One、Windows PCなどに向けてリリースされている『INSIDE』だ。
桜井氏は、授賞理由について「今回の審査は、優秀賞などに選ばれているような有名な作品も数多く挙がりましたが、審査員からもっとも多く票数を得たのは『INSIDE』でした。操作方法は極めてオーソドックスですが、印象的な描写が心に残る作品です。主人公を含めた、謎めいた世界。その表現手法は、数多の作品と比較しても、似ている」と言える作品がほぼありません。これもオリジナリティーの形として、独創性を重視するゲームデザイナーズ大賞に選考させていただきました」とコメントしている。
そして、いよいよ全11タイトルの「優秀賞」、さらにその中から1作だけが選ばれる「大賞」の発表へ。栄えある大賞は『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が獲得した。
蓋を開けてみれば、『ポケットモンスター サン・ムーン』がベストセールス賞とグローバル賞日本作品部門、そして優秀賞のトリプル受賞、さらに『Pokémon GO』が特別賞を獲り、『ポケットモンスター』というコンテンツの強みが際立つ結果となった。
受賞作品リスト
各賞の受賞作は以下の通り。
●大賞
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(任天堂)
●優秀賞(並びは発表順)
『Overwatch』(スクウェア・エニックス)
『ペルソナ5』(アトラス)
『ポケットモンスター サン・ムーン』(ポケモン)
『ファイナルファンタジーXV』(スクウェア・エニックス)
『人喰いの大鷲トリコ』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
『バイオハザード7 レジデント イービル』(カプコン)
『仁王』(コーエーテクモゲームス)
『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』(スクウェア・エニックス)
『Horizon Zero Dawn(ホライゾン ゼロ・ドーン)』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
『モンスターハンターダブルクロス』(カプコン)
●特別賞
「PlayStation VR」(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
●ベストセールス賞
『ポケットモンスター サン・ムーン』(ポケモン)
●グローバル賞
日本作品部門
『ポケットモンスター サン・ムーン』(ポケモン)
海外作品部門
『FIFA 17』(EAスポーツ)
●経済産業大臣賞
『Pokémon GO』(ナイアンティック)
(文/稲垣宗彦、写真/中村 宏)