全出展社数614社・団体のうち、海外勢が345社・団体を占めた今年の東京ゲームショウ。ビジネスデイの終了後は、出展者、来場者の交流を図るインターナショナルパーティーが開かれた。このパーティーは、海外からの出展が増え始めた数年前から開催されているもので、「プレスなどを通じて告知していますが、(参加者は)外国の方がほとんど。このパーティーを楽しみにしている方もいるそうです」(担当者)。では、実際にどんな人たちがしているのか、パーティーに潜入して参加者の話を聞いた。

 最初に話を聞かせてくれたのは、スペインから来たダニエルさん。『パズドラ』に似たアクションゲーム「 PHOBOS CHILDREN 」を個人で開発しているという。一昨年、昨年と「インディーズコーナー」に出展していたが、今年はビジターとして来場したとのこと。

 いかにもラテン系のウエルカムな感じで質問に答えてくれたのが、(写真左から)カラさん、ローレさん・ヒデトさんご夫妻、ジンさん。名前でお気づきかもしれないが、右の男性2人は日系で、ジンさんは日本在住10年とのこと。また、ヒデトさんは、アルゼンチンのウェブメディア「CHECKPOINT」の取材で来日したと言う。

 一方、左端のカラさんは、スペインの超人気ユーチューバー。彼のYoutubeアカウント「Lolweapon」のチャンネル登録者数は約88万人だ。日本大好きなカラさんは、ゲームショウの様子をYoutubeにアップするために来場したそうだ。アルゼンチンの人たちとはスペイン語つながりでお友達に。

 こちらの4人は、オランダの「インターナショナル・ゲーム・アカデミー」の先生と生徒さん。生徒であるイェルンさん、シッジスさんが開発したロボット対戦ゲーム『天使とダンス』のプロモーションに来たそうだ。右の2人、レーネさんとマーティンさんはそれぞれ、デザイン&プロダクションの先生、VRリサーチャー&デベロッパーとのこと。

 ちょっと疲れた感じで階段に腰掛けていたのは、フランスから来たスタニスラさん(左)とティエリーさん。「3DRUDDER」という、足で操作する円盤型のVRモーションコントローラーを紹介するために出展した。「いろいろな人が興味を持ってくれたよ」とスタニスラさん。さすがに実機は持ち歩いていないということで、持っていたMacBookで動画を見せてくれた。

上海から来た日本のアニメ好きも

 日本人コスプレイヤーかと思って声を掛けてしまったのが、上海から来た柚子又抽了さん。日本のアニメが大好きと言う彼女の動画は“中国版YouTube”といえる「bilibili.com」で人気とのことで、18万人以上にフォローされている。「bilibiliの動画は日本からでも見られるの?」と尋ねたらURLを教えてくれた。

 カナダ在住12年のルーマニア人ラドゥさんは、『semispheres』というアクションパズルゲームを個人で開発して「インディーズコーナー」に出展したとのこと。日本の食べ物が大好きというので尋ねてみると「ラーメン、すし」というど定番の答えが返ってきた。

 会社名に「NAMIDA DIAMOND FACTORY」という名前を付けてしまうほどの日本好きなのが、同社CEOのダニエルさん。彼の会社では『BATTLE BUZZ』など数々のゲームを開発していると言う。フィンランドで5番めに大きい会社だということで同社の取引先に紹介されたのだが「う~ん、8番めくらい」と、謙虚というか正直なお答えをいただいた。

(文/堀井塚高、写真/中村宏)

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