ソニーモバイルコミュニケーションズは、ドイツ・ベルリンで開催されている家電の総合見本市「IFA 2018」に合わせ、現地時間の2018年8月30日にスマートフォンの新機種「Xperia XZ3」を発表した。有機ELディスプレーを新たに採用し、厚みが薄くなった新しいXperia XZ3は、低迷が続くソニーモバイルの起死回生につながるだろうか。

有機ELの搭載で“厚さ”を解消

 業績好調なソニーグループの中で唯一不調が続いているのが、スマートフォン事業を担うソニーモバイルコミュニケーションズだ。同社は起死回生に向けた新たな一手として、スマートフォンの新機種「Xperia XZ3」を投入する。2018年秋以降、日本を含む国や地域で販売されるという。

ソニーモバイルは2018年8月30日に、ドイツ・ベルリンでスマートフォン新機種「Xperia XZ3」を発表した。発表会には岸田光哉社長が登壇して新製品をアピール
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 Xperia XZ3は、日本では2018年の夏モデルとして発売された「Xperia XZ2」の後継となるハイエンドモデル。大きく変化したのはディスプレーで、従来の液晶に代わり、18:9比率・QHD+(2880×1440ピクセル)の有機ELディスプレーを採用した。加えてディスプレーのベゼル幅を2.3mmに抑える狭額縁設計により、Xperia XZ2とあまり変わらないサイズ感ながら、5.7インチから6.0インチへと画面サイズを大型化している。

ドイツ・ベルリンで発表された「Xperia XZ3」。新たに6.0インチの有機ELディスプレーを搭載したことで、印象も大きく変わっている
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 有機ELディスプレーの採用によって大きく改善されたのが、本体の厚みである。Xperia XZ2は厚さ約11.1mmと、最近のスマートフォンとしてはかなり厚いボディーだったことが評判を落とす原因の一つになっていた。だが、Xperia XZ3は厚さ9.9mmに薄型化。最近のスマートフォンとしてはまだ厚めだが、それでもかなり薄くなった印象だ。

Xperia XZ2(左)とXperia XZ3(右)との厚さ比較。Xperia XZ3のほうが盛り上がりが小さく、薄くなっている
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 ソニーモバイルの関係者によると、Xperia XZ3では、フレームに硬度をより高めたアルミ素材を用い、強度を維持しながらフレームの薄型化を実現しているとのこと。また、有機ELの採用も大きな要因だ。有機ELは素材自体が発光するため、液晶には必須だったバックライトが不要になるからだ

本体内のフレームは、Xperia XZ2(左)とXperia XZ3(右)とで大きな違いがある。素材の変更と有機ELの採用によって、強度を保ちつつ薄さも両立できるようになったという
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 ちなみに本体デザインは、Xperia XZ2の「Flow of Light」というコンセプトを継承しており、本体全面に3Dガラスを取り入れた丸みのあるデザインとなっている。一方で、本体カラーはブラック、ホワイトシルバー、フォレストグリーン、ボルドーレッドの4色を用意。Xperia XZ2とは違って3Dガラスに直接塗装することで、従来のXperiaシリーズとは異なる色合いを実現している。

 ただし、Xperia XZ2で指摘されていた、背面の指紋認証センサーとカメラの位置に関しては変更はなく、指紋認証がやりづらい、背面に人差し指を伸ばすとカメラをふさいでしまう、といった弱点はそのままだ。いずれも日常使いする機能だけに、何らかの改善が欲しかったところだ。

背面の指紋認証センサーやカメラの位置はXperia XZ2とほぼ同じで、カメラに指が当たりやすいなどの欠点は解消されていない
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