完全ワイヤレスの決定版を送り出したソニー

 完全ワイヤレスイヤホンの分野で勢いがあるもう一つのメーカーが日本のソニーだ。イヤホン/ヘッドホンを装着して外出先で音楽を聴く文化は、1980年代にソニーが「ウォークマン」で世界に発信し、定着させた。まさに“ポータブル・オーディオの元祖”。近年はハイレゾを中心とした高音質の旗振り役であり、先に紹介したBOSEと共に、民生用のヘッドホン/イヤホンへのノイズキャンセル技術の搭載を先導したブランドでもある。

 そんなソニーの歴史のなかでも、2017年10月に発売した完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」は大ヒットモデルと言っていい。

多機能完全ワイヤレスイヤホンの決定版、ソニー「WF-1000X」。実売価格は2万2880円
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 WF-1000Xが人気を集めた理由は明確で、完全ワイヤレス型でありながら、ソニーがノウハウを持つノイズキャンセル技術を投入したこと。他社に同様の製品がないオンリーワンの製品であり、特に通勤・通学で電車やバスなどの公共交通機関を用いることが多い日本人にはピッタリだ。音楽を聴きながら外部の音を取り込める「アンビエントサウンド」機能も搭載し、完全ワイヤレスイヤホンのトレンドも先取りした。サウンドについてもソニーらしい情報量志向で、日本人の好みにマッチする。

 多機能ゆえにイヤホン単体での連続駆動時間が3時間というスペックは泣きどころだが、ケースからの充電でカバーできると考えるなら問題ないだろう。ケースからは本体に2回分充電できる。現時点の完全ワイヤレスイヤホン“決定版”と呼ぶべき製品だ。

付属の専用イヤホンから本体に2回分充電できる
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