なぜファーウェイはPC市場に参入したのか

 一時の勢いは衰えたとはいえ、まだ新興国などで伸びを見せているスマートフォン市場と異なり、パソコン市場は縮小傾向にある。にもかかわらず、ファーウェイはなぜ、あえてこのタイミングでパソコン市場に参入したのだろうか。

 ファーウェイ・ジャパンのプロダクトソリューション統括部のコリン・コン本部長は、発表会のプレゼンテーションで、「PC市場は革新性が乏しくなっている」と指摘した。スマートフォンやタブレットが普及しても、ビジネスの生産性を高めるためにパソコンが不可欠なことは変わりない。それにもかかわらずパソコンの革新性が乏しくなっていることが、買い替えが進まず、市場を落ち込ませる要因になっていると、ファーウェイは分析しているようだ。

発表会でプレゼンテーションを実施したコリン・コン本部長は、パソコンの革新性が乏しくなっていることが、市場が縮小している要因だと話している
[画像のクリックで拡大表示]

 パソコン市場に参入するにあたり、ファーウェイは世界6カ国、1800人に対する調査を実施。その結果、パソコンにはスタイリッシュなデザインと卓越したモビリティー、そして隙間時間を有効に活用できることが求められていると分析した。その3点を重視する形で、MateBookの開発が進められたという。

 つまりスマートフォンで培ったデザインや技術をパソコンに持ち込むことで、よりユーザーニーズに沿った、従来とは異なるスタイルのパソコンを開発すれば、落ち込んでいるパソコン市場に入り込むチャンスになるとファーウェイは判断。いま最も盛り上がっている2in1タイプのデバイスで、パソコン市場への参入を決めたということのようだ。

キーボードカバーにはブリーフケーススタイルのデザインを採用し、4色のカラーを用意するなど、ファーウェイはMateBookのデザインに強いこだわりを見せている
[画像のクリックで拡大表示]

 しかもファーウェイは、スマートフォンやAndroidタブレットで世界各国の販売網を持っているほか、デバイスを安価に開発・提供できる体制も整えており、販売や価格競争力の面でも強みを持つ。それだけに、低価格化が進むパソコン市場でも十分戦えると判断したといえそうだ。