Eee PCという名前をご存じの方はいるだろうか。ASUS(エイスーステック・コンピューター)が2007年に発売した7インチ液晶を採用したミニノートパソコンで、パフォーマンスは低いものの4万9800円というそのリーズナブルさに、多くのユーザーが飛びついたパソコンだ。

 このEee PCのヒットにより、インターネットにアクセスするための「シンプルisベスト」なノートパソコンとして、ロースペック・ロープライスな「ネットブック」というカテゴリが誕生した。ASUSだけではなくエイサー、レノボ、デルといった世界的なメーカーだけでなく、NEC、東芝、富士通、ソニーといった日本のメーカーもこの市場に参戦した。

 当時は、ヘビーユーザー用のセカンドパソコンや、子どもに買い与えるパソコンとしての需要が高かった。しかし、2010年にはじまったタブレットブームに追いやられるように、ネットブックのブームは終息した。

 ところが最近、Windows 10搭載のネットブックが復活しているというではないか!

A4サイズなのに重さは1.18kg

 移動先で使っていた2in1ハイブリッドパソコンが故障し、修理が終わるまでの代替パソコンとして筆者が購入したのは、11.6インチの画面を持つWindows 10搭載ネットブック、iiyamaの「Stl-11HP010-C-CE」(税別で約4万円から)だ。

 3万円台で1kg前後のネットブックは、ASUSの「EeeBook X205TA」をはじめ他にもあるのだが、CPUはAtom、メモリー2GB、ストレージはeMMC 32GBといったスペックのものが多い。しかしStl-11HP010-C-CEは違う。CPUは最新世代で4コア 1.6GHz(最大2.08GHz)のCeleron N3150、メモリー4GB、HDD 500GBと他のネットブックに比べてスペックが高い。「ビジネス用途であればメインマシンとしても使えるのでは?」と期待させるパソコンだ。

ブラックで引き締まった外観。画面サイズは11.6インチ
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 CPUのCeleronは、Atomと同系列の構造をしており、実行速度はさほど速くない。CPUそのものの性能はマイクロソフトのSurface 3が搭載しているAtom x7-Z8700と比べても大差はないといえる。タブレットは追い越せるが、10万円級のパソコンには周回遅れにされる立ち位置だと考えていい。

 だとしても4GBのメモリーが使えるのはうれしい。高速なデータ処理が可能なSSD(ソリッドステートドライブ)やeMMC(フラッシュメモリを利用した外部記憶装置)と比べるとアクセス速度は遅いが、500GB HDDというのも頼もしい。

 サイズはA4。そして質量は約1.18kg。安価なノートパソコンはコスト削減のために軽量なパーツを多用できないが、それでもこの重さに抑えることができたことは高く評価したい。

 インターフェース群も豊富だ。特にUSB3.0ポートが1つ、USB2.0ポートが2つある点が気に入った。プロジェクターと接続しやすいVGA端子を備えているあたり、日本のビジネスシーンを深く理解しているエンジニアが設計したパソコンだということがうかがえる。

インターフェースはUSB3.0×1、USB2.0×2、SDカードスロット、有線LANコネクタ端子、HDMI端子、ヘッドフォンヘッドホン端子、マイク端子。拡張性は十分だ
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