デュアルSIMスロットを搭載

 ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)はデュアルSIMスロットを採用している。また、2枚のSIMを入れると、2つの電話番号の着信を同時に待ち受けできるデュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)にも対応している。

 利点としては、2つの電話番号を1台で使えるほか、海外で使用する場合に、日本で使っているSIMと、現地の通信事業者の通信量が安いプリペイドSIMを同時に使い分けられるといった利点がある。

 国内で利用できるSIMは、基本的にはドコモの回線を使った多くの格安スマホ・格安SIMと、ソフトバンク回線を使ったワイモバイルのSIMなどだ。auについては後述するが、ほかのZenFone 3シリーズと違ってauの4G LTEを活用した次世代音声通信(VoLTE)「au VoLTE SIM」に対応しておらず、基本的には利用できないと考えてよい。

 とはいえこのZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)は、多くの国での利用を想定した端末だ。このため、一般的なLTE/W-CDMAの組み合わせのほか、CDMA2000や中国のTD-SCDMAといった通信方式にも対応している。

 CDMA2000は、日本でもauが3Gで採用している方式だ。実際にZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)がCDMA2000の利用を想定しているのは中国・香港のCDMA2000を採用している通信事業者への接続とみられる。ただし、日本のCDMA2000の技術基準適合証明も取っていたので、実験としてauの回線にもつながるかを試してみた。

 auのSIMのうち、最新の4G回線だけを利用するau VoLTE SIMは、VoLTE非対応なので通話はできないが、APN設定でデータ通信は利用できた。一世代前の黒い「4G LTE SIM」はCDMA2000による通話はできるものの、データ通信はAPN設定を入力できず利用できなかった。

 最後に以前のケータイ用となるオレンジ色の「3G SIM」は通話すらできなかった。また、これらauのSIMとドコモなどのSIMを一緒に入れると本体が再起動するなど不安定さも感じられた。

デュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)対応。例えばドコモ回線の格安SIMと、ワイモバイルのSIMを同時に入れて、両方の電話番号を受けられる
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ドコモやワイモバイルのほか、実験としてau系回線のSIMでも接続してみた
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黒い「4G LTE SIM」を入れた状態。KDDIの表記がやや変だが、通話は利用できた。通信ではAPN設定を入力できず、利用できなかった
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 今のところ、「au回線のSIMでZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)を使いたい」という質問に対してはノーという答えとなる。au回線のSIMがつながることはあっても、ファームウェアの更新によって仕様が変わる可能性もある。

 今回のテストは2017年1月17日に実施したが、ネット上ではau回線のSIMでの挙動が変わっているという情報もある。もしau回線のSIMを使う場合は、自己責任で実験の範囲にとどめておいたほうがいいだろう。できれば、下位モデルのように「au VoLTE SIM」だけでも公式に対応してほしいところだ。