より完成度の高いモデルになった

 WSD-F30は3代目ということもあり、前モデルの「GPS」のような大きな機能追加などはなかった。しかし、進化したポイントはしっかり的を射ており、前モデルでちょっと気になったり不満に感じていたりした部分が見事に改善されている。機能的にもデザイン的にも洗練されてきており、完成度はさらに高まった印象だ。アウトドアでの利用はもちろんだが、カジュアルな日常生活でも、サイズダウンやバッテリー消費の改善などはかなりの恩恵をもたらしてくれるだろう。

以前から「取れやすい」との声がある充電端子は、前モデルと同じマグネット式のまま(左)。ただ、それを解消するオプション品として、クリップ型の充電ホルダー「WSA-H1」(右)が昨年登場。WSD-F20専用なので非公式となるがWSD-F30でも利用は可能だ。ただし、基本的には専用モデルの発売を待ちたい
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 ちなみに、GPSを搭載するアウトドア向けのスマートウオッチは、カシオ以外だとガーミンやスントなどがある。これらのメーカーでは心拍計を備えるなど、機能面でWSD-F30を上回っているモデルがあるのも事実だ。ただ、独自OSを採用しているため、「スマホとの連携はできるものの、他社製アプリとの連携は厳しい」というデメリットもある。

 その点、WSD-F30のOSはWear OS by Google(旧称Android Wear)なので、さまざまなアプリとの連携もスムーズ。アウトドアのみで利用するのであれば別だが、日常生活でもしっかり使いたいというのであれば、幅広く活用できるWSD-F30をおお薦めしたい。

 また、前モデルのWSD-F20はWSD-F30発売後もそのまま併売され、実売価格はWSD-F30が6万円前後、WSD-F20が4万5000円前後となる。総合的な使い勝手の良さを考えれば当然WSD-F30をお薦めするが、WSD-F20も今回紹介した進化ポイント以外の基本的な性能や機能はほぼ同等で、まったく見劣りしない優秀なモデルだ。サイズやデザインの好み、あるいはコスパなどを踏まえて選択すればいいだろう。

(文/近藤 寿成=スプール)