GFXはJPEGの撮って出しでも納得できる画質にした

 撮像素子は、富士フイルムがGFXのために新たに開発した43.8mm×32.9mmの大型CMOSセンサーを採用する。35mmフルサイズと比べると面積は約1.7倍もあり、1ピクセルあたりのサイズが大きくなって潤沢な光が得られ、解像感やダイナミックレンジ、シャドーの再現性、階調感、立体感、ぼけ感で有利になるとしている。

35mmフルサイズのセンサー(左)と比べると、GFXのセンサー(右)はかなり大きい
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撮像素子のサイズに合わせて大きくなる色収差をAPS-CのXシリーズ並みに抑える工夫も盛り込まれた
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 撮像素子自体は一般的なベイヤー配列で、独自の画素配列でモアレや偽色を低減した富士フイルム独自のX-Trans CMOSセンサーではない。富士フイルムの担当者によると、X-Trans CMOSセンサーはデータ量が大きいため、5140万画素にもなると撮影状況によってデータ転送が追いつかなくなる可能性があり、あえて一般的なベイヤー配列のCMOSセンサーを採用したという。

 GFXで注目したいのが、RAWで撮影して現像ソフトで調整する手間をかけず、JPEGの撮って出しでも高画質な写真が得られることだ。JPEGは圧縮率を下げた高画質記録も可能で、基本的にJPEGで撮れるのはうれしい。Xシリーズにも搭載している画像処理エンジン「X-processor Pro」により、富士フイルムならではの色が出せるようにしたという。

 GFXで魅力的だと感じたのが、オートフォーカスで軽快に撮影できること。測距点は425点と多いうえ、撮影可能領域のほぼすべてのエリアをカバーするので、被写体が端のほうにあってもしっかりピントが合わせられる。背面に用意されたジョイスティック型のフォーカスレバーを使えばフォーカスポイントを素早く指定できるのも、とても使いやすいと感じた。顔認識機能も搭載しており、人物が含まれていれば顔にしっかりピントを合わせて撮れるのも、一眼レフ似はないメリットだ。

搭載するボタンやダイヤル類は、X-Pro2やX-T2などのXシリーズとほとんど同じ。フォーカスポイントを8方向に移動できることで評価の高いジョイスティック型のフォーカスレバー(液晶パネルの右側)も搭載する
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縦位置撮影時に便利なパワーブースターグリップ「VG-GFX1」(希望小売価格は8万7000円)も用意。縦位置撮影用のグリップやシャッターボタンは、横位置撮影と同じ感覚で使えるようにした
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オートフォーカスの測距点は425点と多い
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撮像素子のアスペクト比は4:3だが、さまざまなアスペクト比で撮れるようにした。65:24という見慣れないアスペクト比は、かつてのパノラマ写真で使われていたフォーマットだ
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 オートフォーカスはコントラストAFのみとなるので、オートフォーカスの際はピントが前後に大きく動くなど、像面位相差AFにより一直線で素早くピントが合う最新の主力ミラーレス一眼「FUJIFILM Xシリーズ」と比べれば物足りなさは感じる。ただ、風景撮影やポートレート撮影など被写体が静止している状況ならば不満は感じない。担当者によると、今回試用した機材は開発版のため、オートフォーカスは今後改良される可能性があるという。