富士フイルムが中判ミラーレス一眼「FUJIFILM GFX 50S」を発表した。大型の撮像素子を搭載して画質を引き上げながら、大きさや重さはフルサイズ一眼レフと同等に仕上げたのが特徴
[画像のクリックで拡大表示]

「中判カメラでしか得られない圧倒的な高画質を、フルサイズ一眼レフ並みの小型軽量ミラーレス一眼で達成した。高画質を求めるために一眼レフを選ぶ時代は終わった」――。富士フイルムは2017年1月19日、大型の撮像素子を搭載した中判ミラーレス一眼「FUJIFILM GFX 50S」を発表した。35mmフルサイズと比べて約1.7倍もの大きさを持つ大型CMOSセンサーを搭載しながら本体を小型軽量に抑え、フルサイズ一眼レフとほとんど同じ感覚で持ち歩きや撮影ができるのが特徴。三脚なしで撮影できる機動性の高さと画質の高さを兼ね備えた中判モデルとして、写真趣味層や写真家に訴求する。

 価格はオープンで、実売価格は75万円前後。交換レンズは、35mm判換算で50mm相当となる標準レンズ「GF63mmF2.8 R WR」(実売価格は18万円前後)、手ぶれ補正機構を内蔵したマクロレンズ「GF120mmF4 R LM OIS WR Macro」(実売価格は31万5000円前後)、2倍のズームレンズ「GF32-64mmF4 R LM WR」(実売価格は27万円前後)の3本がGFX本体と同時発売となる。ボディーと標準レンズを合わせて税込み100万円前後という価格設定にした。

交換レンズは本体と同時に3本を発売し、超広角レンズや中望遠レンズなど3本を順次発売していく予定だ
[画像のクリックで拡大表示]

小型軽量化のメリットを重視し、ミラーレス構造を採用

 現在、高画質デジカメのスタンダードはフルサイズのデジタル一眼レフとなっているが、GFXはフルサイズよりもひとまわり大きな中判の撮像素子を採用したことと、一眼レフではなくミラーレスの構造を採用したことが特徴だ。プロカメラマンや写真趣味層の間では「高画質な写真を撮影するにはフルサイズのデジタル一眼レフが必要」という認識が広くあるが、富士フイルムの担当者は3つの理由から一眼レフではなくミラーレスの構造を採用したと語る。

レンズを外すと撮像素子が見えるのはミラーレスならでは。撮像素子は43.8×32.9mmの大型タイプで、アスペクト比は4:3となる。レンズマウントはGFXのために開発した65mm径の新マウントで、光学設計は将来的に1億画素にも対応できるという
[画像のクリックで拡大表示]

 まず1つが、ボディーの小型軽量化を図って機動力を高められることだ。GFXのボディーは約920g(バッテリー、EVF(電子ビューファインダー)装着時)で、大型の撮像素子を搭載しながら各社のフルサイズ一眼レフ(900~980g前後)と同等レベルに抑えている。標準レンズ「GF63mmF2.8 R WR」を装着しても約1.3kgにとどまり、レンズを付けた状態で気軽に持ち運びできるほか、三脚なしでも撮影できる。

50mm相当の単焦点レンズを装着したところ。多くのフルサイズ一眼と同等か、若干大きい程度に収まっている
[画像のクリックで拡大表示]
液晶パネルの部分が奥にせり出しているものの、グリップの部分は薄型に仕上げられており、しっかりとホールドできる
[画像のクリックで拡大表示]
ニコンのフルサイズ一眼レフ「D750」(右)と並べたところ。D750自体はかなりコンパクトな設計だが、GFX(左)はひとまわりぐらい大きいにとどまる
[画像のクリックで拡大表示]
正面から見たところ。レンズマウントの大きさの違いに驚かされる
[画像のクリックで拡大表示]
大型の撮像素子を搭載しながら、主要なフルサイズ一眼レフと比べてもボディーサイズは同等水準に抑えた
[画像のクリックで拡大表示]
マウントから撮像素子までの距離(フランジバック)は26.7mmと短く抑え、レンズの後玉は最短で16.7mmまで近づける。特に広角レンズ使用時の画質向上が図れるという
[画像のクリックで拡大表示]