「2018年はリアルスポーツとeスポーツの距離がグッと縮まった1年だった。eスポーツのさらなる普及を目指す」――コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が2019年1月11日に開催した新年賀詞交歓会では主要ゲーム会社トップのコメントから、ゲーム業界が2019年に力を入れるポイントが見えてきた。

 冒頭の発言は、2018年5月にCESA会長に就任した早川英樹氏のもの(コナミデジタルエンタテインメント社長)。早川氏は2018年を振り返り、「平昌オリンピック・パラリンピックに始まり、サッカー日本代表のワールドカップ(ロシア大会)決勝トーナメント出場、テニスでは錦織圭選手や大坂なおみ選手の海外での活躍など、スポーツ話題が多かった年だった。eスポーツもその一つ。流行語大賞に選ばれ、公開競技として認定されたアジア競技大会(ジャカルタ大会)では日本人選手が優勝した。また、2019年の国体(茨城大会)の競技種目に採用されるなど、リアルスポーツとeスポーツの距離がぐっと縮まった1年だった」と発言。「CESAとしても、日本eスポーツ連合(JeSU)と連携して、eスポーツの普及に取り組んでいきたい」と2019年の意気込みを語った。

CESA会長に就任した早川英樹氏(コナミデジタルエンタテインメント社長)
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 続いて登壇した鯉沼久史理事(コーエーテクモゲームス社長)もeスポーツに言及。「最近、テレビ番組や映画などでゲームを扱うコンテンツが増えている。それら中でもゲームで対戦する、それを見るという“eスポーツ”が増えて、ますます身近になってきた。今年はさらに盛り上げていきたい」と話した。

鯉沼久史理事(コーエーテクモゲームス社長)
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 松原健二理事(セガゲームス社長COO)も、「eスポーツの話題が尽きないが、ゲームを普通に遊ぶ以外にも、競技としてプレーする、プレー動画を撮る、それを投稿する、動画を見るなど関わり方が多様になってきた。eスポーツがゲーム業界を幅広く発展させる効果があると、業界関係者は認識できたのではないか」と語った。

松原健二理事(セガゲームス社長COO)
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 3者の発言からも、日本の家庭用ゲーム業界がeスポーツに寄せる期待が大きいことがうかがえる。今年の賀詞交歓会では、ゲーム業界の発展性に興味がある人が多いのか、新しい顔ぶれが多く見られた。eスポーツ元年といわれた2018年に続き、2019年の日本の家庭用ゲーム業界も、eスポーツを柱の1つに捉えていくことになりそうだ。

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(文/渡辺 一正)