「仕事もスポーツもうまくいく! 笑いでメンタルトレーニング」笑顔の効能はたくさんあると分かっていても、どうにも笑えない…。ならば、前向きな気持ちをつくるトレーニング、「笑いメントレ」を試してみましょう。

 「どうにも笑う気分になれない人こそ、『笑顔』を意識してほしい」と、東海大学教授の高妻容一さんは話す。マイナス思考にどっぷりはまると、人は笑えなくなるそうだ。仕事がつまらない、人前で話すことが嫌だ…。気持ちがネガティブに偏れば、笑えないばかりか、失敗をしたり、人間関係がギクシャクしたり。「良い結果につながらない」と高妻さん。

 負のサイクルを断ち切る鍵は「プラス思考」。高妻さんは主にスポーツ選手に向けて、プラス思考になるメンタルトレーニング(以下、メントレ)を指導してきた。

「トップ選手こそ、結果を出すためにメントレを行っています。プラス思考が身に付けば、集中力が上がり、プレッシャーに強くなる。自信が生まれる。たとえ失敗しても気持ちの切り替えが早くなる。いいことずくめです」。

 高妻さんが行うアスリート向けのメントレでは、笑顔、姿勢、会話、言葉、行動などを組み合わせたメニューを毎日30分行う。これを3年ほど続ければプラス思考がしっかり身に付き、高いパフォーマンスを発揮できる。

 なかでも笑顔は、プラス思考を生む効果が絶大。「普段の生活から笑顔を増やすだけで、心の変化を感じるはずです」。

「笑える自分になる10の鉄板習慣」から気になる3つを紹介

【鉄板習慣 1】ガムをかむ
ガムをかんで口周りを動かせば、肩の力が抜ける。笑顔をつくりやすくなる。「スポーツ選手はガムをかむことで緊張をコントロールし、集中力をアップしています」。ガムを常備して、移動中などにかんでみては?
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【鉄板習慣 2】上を向いて笑う
まずはとにかく簡単! 笑顔をつくるだけ。「その際、姿勢を正して胸を張り、上を向きましょう」。すると、沸々(ふつふつ)と自信がみなぎってくる! 「表情や動作を変えることで心をコントロールできるのです」。

【鉄板習慣 3】好きな音楽を口ずさむ
アスリート向けのメントレでも重要なのが「音楽」。お気に入りの音楽を口ずさむだけで、前向きな気分になれる。クラッシックならば緊張がほぐれる。「顔を上に向けてハミングするとさらに効果的」。

(イラスト/千野エー)

「詳しい情報を知りたい方は、日経おとなのOFF 2019年2月号誌面でどうぞ。」
高妻容一さん
東海大学体育学部教授
1955年、宮崎県生まれ。中京大学大学院修士課程体育学研究科修了後に米国フロリダ州立大学へ留学。1985~2001年日本オリンピック委員会メンタルマネジメント研究班員。94年から日本メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会代表。