介護が長期戦になっても耐えられるように、親本人にも家族にも、精神的・経済的に無理を強いない態勢づくりが大切だ。介護とお金に関して、誤解しがちなこと、やってはいけないことを紹介する。

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あるあるNGその1:親の介護は、妻に頼むと決めている

解決法:介護はお金を払ってプロに頼む

 遠くに住む母親が要介護状態に。すぐに頭に思い浮かびがちな解決法が、親を呼び寄せ、妻に介護をしてもらうこと。しかし、慣れた土地を離れる親にとっても、突然介護を任される妻にとっても、幸せな選択とはいい難い。「自分の下の世話を子供にしてほしいと思う親はいませんし、親の介護が原因で夫婦関係に亀裂が生じ、離婚してしまうケースもあります。介護は抱え込まず、お金を払ってプロの助けを借りましょう。

あるあるNGその2:親が倒れて入院! 速攻、老人ホームを探す

解決法:地域包括に相談して施設情報を把握する

 親が突然倒れ、退院後の介護のめどがたたない。そんなとき、大急ぎで老人ホームを探すのはNGだ。「本人の状況も確認せず、『今ならすぐ入居できます』などという施設は絶対に信用してはダメ」(川内さん)。自宅で介護ができないことも含めて、地域包括センターに相談しよう。

あるあるNGその3:親の懐事情を知らずに介護を続ける

解決法:親のお金で可能な範囲の介護をする

 「親の介護には親のお金を充て、子供は自分の生活の余力の範囲で補填するのが基本。経済力を超えた介護は続かず、共倒れのリスクが高まります」(太田さん)。

*出典『親の介護には親のお金を使おう!』太田差惠子/集英社
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(イラスト/中根ゆたか)

「詳しい情報を知りたい方は、日経おとなのOFF2018年9月号誌面でどうぞ。」


太田差惠子さん
介護・暮らしジャーナリスト
20年以上にわたる取材活動を通じて得た事例を基に、仕事と介護との両立や介護とお金をテーマに情報を発信。著書に『親の介護には親のお金を使おう!』(集英社)ほか多数。
川内 潤さん
NPO法人となりのかいご代表理事
介護職などを経て、となりのかいご設立。介護現場の経験から、家族が無理なく介護に向かう方法を情報発信。著書に『もし明日、親が倒れても仕事を辞めずにすむ方法』(ポプラ社)。