ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のブースで、PlayStation VRを使って、リズムゲームの『Beat Saber』を試遊した。音楽に合わせ、2本のモーションコントローラー(仮想空間では“ライトセイバー”になる)を上下左右に振って、前方から迫りくるオブジェクトを次々に斬っていくゲーム。待ち時間に上手な人がプレーするのを見ているだけでも楽しかった。

映画「スターウォーズ」シリーズに登場するライトセイバーのような光る剣を手に、両刀使いでオブジェクトをかたっぱしから撫で斬りに (c)2018 Beat Games
映画「スターウォーズ」シリーズに登場するライトセイバーのような光る剣を手に、両刀使いでオブジェクトをかたっぱしから撫で斬りに (c)2018 Beat Games

 飛来するオブジェクトは左右どちらのセイバーで斬るべきか色分けされていて、斬るべき方向も矢印で示される。斬る直前に回転して矢印の向きが変わったり、複数のオブジェクトの位置が入れ替わったりする仕掛けもあって、これだけでも飽きない。

 さらに、特大の飛来物はプレーヤーが実際に左右に動いたりしゃがんだりしてよける。また、暗い色のトゲトゲしたオブジェクトは“お手つき”を誘ってくるが触れてはいけない。操作はいたってシンプルだが、動きの種類は意外に多い。オリジナルの音楽に合わせ、自分の体を使ってビートを刻む感覚がひたすら心地よい。

楽曲はオリジナル。試遊用には5曲が用意されていた (c)2018 Beat Games
楽曲はオリジナル。試遊用には5曲が用意されていた (c)2018 Beat Games

 チェコの小さなゲームスタジオ「Hyperbolic Magnetism」が手がけていて、画面全体のルックやプレーヤーの操作に伴うエフェクトなどがクールだ。この記事に載せた広報宣伝用写真よりもプレー中の映像のほうがかっこよく見える。

スタイリッシュな画面。実際の映像はさらにいいのでぜひチェックを (c)2018 Beat Games
スタイリッシュな画面。実際の映像はさらにいいのでぜひチェックを (c)2018 Beat Games

 仮想空間ではセイバーを振っている感覚なので、単純な人なら自分自身も“かっこいい人”になれたかのような心地がするはず。ただし、これは良し悪し。プレー後、一緒に行った人から「難しそうでしたね」「体がすごく動いてましたね」と言われて、VR世界での自分と現実の自分とのギャップに気づかされるはめになる(個人の感想です)。

「HARD」モードで高得点をたたき出し、かつ体がさして動かない人もいる
「HARD」モードで高得点をたたき出し、かつ体がさして動かない人もいる

 難易度は4段階から選べるようになっていて、係員の話では「EASYモードは簡単すぎてつまらない」とのこと。筆者は1曲目を「NORMAL」でプレーし、そこそこ上手くやれた充実感を味わえたが、2曲目で「せっかくですからHARDに挑戦しましょう」とそそのかされてアップアップ。「体がすごく動いてましたね」状態に。ただ、少なくともプレーしている間は“やること多すぎ”感が面白かった。初めてでも十分楽しく、やり込むとさらに楽しいゲームだと思われる。

 開発の進捗度は非公開で、発売日も未定とのことだが、無事にリリースされることを願いたい。

(文・写真/赤坂麻実)

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