人生に迷えるライター・大木亜希子が「世の中に潜むちょっと変わった人」をインタビューし、彼らのマインドを掘り下げていくこのコラム。人生の先輩たちへの取材を通し、輝く未来を手に入れるためのヒントは得られるのか? 経験豊かで前向きに“珍人生”を謳歌する、幸せな「B面人生」を手に入れた先駆者たちの素顔に迫る。

「おっさんレンタル」の西本貴信CEO(写真:レンタル公式サイトより)
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 2012年、世にも奇妙なサービスを始めた男性がいる。西本貴信氏、51歳。「おっさんレンタル」創業者にして、最高経営責任者(CEO)である。このサービス最大の特徴は、その名のとおりレンタルするのが「物」ではなく「人=おっさん」だということ。利用客はホームページ上でお目当ての中年男性を選び、1時間1000円で借りることができる。サービスの内容が内容だけに、開始してから瞬く間に反響を呼び、2016年に放送された日本テレビのドラマ『ゆとりですがなにか』の脚本モデルにもなった。同ドラマの脚本家は、あの宮藤官九郎さんだ。

「おっさんレンタル」のサイトには、バラエティーに富んだ“おっさん”が並ぶ
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 利用もまるでネット通販感覚だ。カートに入れて一連の手続きが完了すれば、注文した“おっさん”が指定された日時と場所にやって来る。どのような依頼をするかは利用者に委ねられており、引っ越し作業を手伝ってもらうもよし、飲みに行くもよし、人には言えない秘密を打ち明けたっていい(※ただし、経費は利用者負担)。

 レンタルされるおっさんは、会社員に経営者、探偵に元バンドマン、カウンセラーに美容師、無職、カメラマンなどさまざまな顔ぶれ。彼らは皆、月額1万円の登録料を支払い、「私をレンタルしてください!」と積極的に志願している人たちだ。

依頼希望者は公式サイト上の「カートに入れる」ボタンで購入する
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