当記事はnikkei BPnetに連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2011年11月17日です。記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。

 長年の愛飲家だった私が、酒をやめて10カ月がたとうとしている。

 医者に止められたのでもなく、お酒が原因の大失敗があったわけでもない。昨年から今年にかけて、母の死、父の介護、バイク転倒事故によるけが、そして3月11日の東日本大震災。「計画停電」や「津波対策」による介護負担の高まり。

意図しない断酒生活がはや10カ月

 あっという間に時は過ぎ、気が付いたら酒を飲まないまま夏を迎えていた。

 「そろそろ被災地応援の意味を込め、大好きな東北の地酒でも飲もうか」

 心に若干の余裕が出てきたのがその時期だ。そして自分の体の変化に気づいたのも同じころだった。

 「体重が減った! ウエストが4~5センチ細くなっている!!」

 これは心労のせいでも体調悪化のせいでもない。健康診断に行ったら医師に言われた。

 「何か体にいいことでも始めたんですか?」

 「いえ、特に。この半年、あまりいいこともなかったですし。そうだ、強いて言えばお酒をやめたことぐらいですね」

 「それ大きいかもしれません。中性脂肪、コレステロールほか、問題点はすべて改善されています。ご自分ではどんな感じですか?」

 「確かに、足のけがを除けば実に体も気分も快調です」

 「じゃあ、しばらく節酒を続けるのもありですかね」

 特段医師が「やめろ」と言ったわけではないが、背中を押したことは間違いない。飲酒再開で数値が戻り、医師に「やっぱりね」と言われるのも悔しい。テレビ出演用に衣装をそろえてくれるスタイリストさんに、「これで梶原さんに着てもらう服の選択肢が増えました」と喜ばれたのもいいプレッシャーになった。

 そうこうしているうち、鍋と熱燗のおいしい冬が近づいてきた。飲みの誘いも増えてくる。しかし、アルコール依存症でもないのに、一度飲んだら元の木阿弥のような気がして、あれこれ理由をつけて断ってしまうことが増えてきた。私はもうじき「付き合いの悪いやつ」と呼ばれそうだ。自営業者にとっては致命的な汚名だ。

 「お酒を飲まないプロ」=「下戸」の皆さんは日ごろ、このような問題にどう対処されているのか知りたくなった。そこで、心当たりの知人へのインタビュー。さらにツイッターで呼びかけ体験談を募集した。

 多くの皆さんのご協力のお陰で意外な事実が明らかになってきた!