当記事はnikkei BPnetに連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2011年3月10日です。記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。

 『40歳からでも遅くない!』(大和書房)というタイトルの本を書いた。これは私の実感でもあり、直接聞いた多くの現役40代の声を反映したものである。

 ところが世間では「40歳では遅すぎる」という声も少なくない。私が愛読する雑誌に「週刊SPA!」がある。「グラビアン魂」でのみうらじゅんさん&リリー・フランキーさんの「独特のお色気」もいいが、時代を捉えた特集の読み応えが魅力だ。

 先日の特集は「ダメな40代にならないための処方箋」。「40歳からでも遅くない」の著者としてはとりわけ興味をもって読んでみた。この特集のテーマはこうだ。

「40代、超使えねー」で盛り上がる若者たち……

 「40歳にもなると、仕事場ではうざがられたり、コンピュータを使いこなせなかったり、身だしなみもオッサンくさくなったりと、なにかと人間的に劣化してしまう人が多い。そこで、40代を迎える前に、ちょっとの努力でこんな人にならない方法を伝授します」(「WebSPA!」内「担当編集のコメント」より)

 SPA!の若い読者に映る40代とは、おおよそ以下のようだ。

・まともに働いてもいないのに「忙しい!」が口ぐせ。
・部下に「報告しろ」と、偉そうに言っておいて、 報告するとその中身が理解できない。
・ 話の内容がないのに無駄に長い。
・部下の話を最後まで聞けない。
・失敗を部下のせいにする。
・デジタルが苦手なのを自慢するバカがいる。

 先日、若い連中と酒を酌み交わす機会があり、この特集を話題に持ちかけたら大いに盛り上がった。「悪口は最も安価なレジャー」などとうそぶく私も驚いた。酒の勢いなのか、上司によほど恵まれないのか。彼らの40代への手厳しい声ばかりが印象に残った。

「何の覚悟もないまま分不相応な企業にバブル入社し右往左往しているかわいそうな人」
「失われた20年をじたばたして『知恵や技術や品格』を身に付ける余裕がなかった人」
「就職氷河期を勝ち抜き、不況慣れしたタフなわれわれ後輩に嫉妬する惨めな人」
「コーチングとかにわか勉強して変にすり寄ってくる気持ち悪い人」
「気がついたら、仕事人生も、人間としての人生も既に折り返し点を越えてしまった人」
「反面教師としての存在意義以外無し。ただの終わってる人たち」

 若者たちをこれほど冗舌にさせたSPA!。さすが、うまい特集を組んだものだ。

(写真:kikuo/PIXTA)
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