60周年を迎える「チキンラーメン」の過去最高売り上げを狙うべく、女優の新垣結衣に“生”のチキンラーメンをがぶりつかせたり、キャラクターのひよこちゃんを悪魔にしてしまったり――。日清食品の型破りなブランドコミュニケーションはどのように作られているのか。安藤徳隆社長に聞いた。

日清食品の安藤徳隆社長。1977年生まれ。2007年に日清食品に入社し、経営企画部部長や日清食品ホールディングスCMO(グループマーケティング責任者)、CSO(グループ経営戦略責任者)などを歴任し、15年4月から現職

今回の施策の成果は?

安藤 普段、1万件のリツイートや「いいね!」で話題が拡散していると判断しているが、ひよこちゃんの「いい子やめる」はいいね! が55万件を超えた。あと、テレビCMのウェブでの再生回数は100万回を超えることを最低限の目標と考えているが、アクマのキムラーは550万回再生されており、若い人に響いている。ツイッターのフォロワーも3.1万人だったものが、8.3万人になった。さらに、ブランドサイトの訪問者数も普段の約40倍になった。たまにはいい子をやめるのもいいかな(笑)。

 ただ、ひよこちゃんのファンの方々にお叱りを受けたし、父である日清食品ホールディングスの安藤宏基CEOも怒っている(笑)。しかし、もう1回だけ“変身”させてほしいと。8月から放映をスタートしたテレビCMでは、「ぐで垣結衣 篇」で溶けてしまったひよこちゃんはそのままで、もう一体、別のひよこちゃんが登場している。日清食品は過去最高売り上げを作らないといけないプレッシャーに追い込まれているので、「もうなんでもいいからチキンラーメンを食べてくれ」という我々の切なる願いをそのままCMにした。それ以降はかわいいひよこちゃんに戻ろうかなと。

CM「ぐで垣結衣 篇」。無気力な“ぐで垣結衣”の隣で同じく無気力のひよこちゃんが溶けてしまう。2018年6、7月と2カ月連続でCM好感度ランキングの食品業類1位に