2018年度に「チキンラーメン」の過去最高売り上げを狙う日清食品。袋麺市場が縮小するなか、どのような戦略で挑んでいるのか。第4回は「ひよこちゃん」を悪魔にしてしまった理由を安藤徳隆社長が明かす(以下、太字は安藤社長のコメント)。

日清食品の安藤徳隆社長が自ら、「ひよこちゃん」を悪魔にしてしまった理由とその戦略を語った

 プレ60周年で若い即席麺ユーザーのチキンラーメンへの関心を高めたうえで、若者向けの戦略商品「アクマのキムラー」を開発した日清食品。あとはこの商品をどのようにして伝えるかだ。そこで、同社は“最後の聖域”に手を付けることになる。なんと、あのひよこちゃんを悪魔にしてしまうのだ。

「悪魔的なうまさを伝えるなら、ちょっと破壊的なCMにしないといけない」

 悪魔になったひよこちゃんのイメージは「デビルマン」とロックミュージシャンのマリリン・マンソンで、曲も映画『マトリックス』の主題歌になったマリリン・マンソンの「Rock is dead」をほうふつとさせる(歌もよく聞くと、「すぐおいしい、すごくおいしい。」が途中から「すぐおいしい、地獄おいしい。」になっている)。

チキンラーメンCM「アクマのキムラー 篇」。テレビCMではひよこちゃんが悪魔化。「デビルマン」やロックミュージシャンのマリリン・マンソンをイメージしたという

 テレビCMでひよこちゃんが悪魔に変身する――。それを最初に決めてから、その前段のストーリーとして、ひよこちゃんがなぜ悪魔になったのかを考えたという。

「ツイッターでは奇声を発するなど変になっていく感じを出し、ファンの人たちが『どうしたの? ひよこちゃん』と戸惑うように演出していこうと。そして、ひよこちゃんが『もういい子でいられない』とキレてしまう理由さえ見つかれば、あとは暴走してしまえと」

 そんな中、あるスタッフがポーズ集の中からひよこちゃんがフライパンで目玉焼きを焼いているものを見つけ、「共食いじゃないか」と気付いた。この恨みをいつか晴らそうとずっと考えていたことにしたという。

スタッフがポーズ集の中からひよこちゃんがフライパンで目玉焼きを焼いているものを発見