スマホは私たちの生活を便利にしてくれます。どこにいても仕事先と通話やメールができ、行き先は地図アプリですぐ調べられます。友人の近況をSNSで知ったり、空き時間はゲームをしたりと、小さな機器から無限の楽しみを見つけることができます。

 しかし、一方でスマホによる目の疲れや肩こりの症状を訴える人もいます。就寝前にスマホを眺めることにより、寝不足になっている人もいるでしょう。

 総務省が2018年7月に発表した「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、モバイル機器でインターネットを利用する1日の平均利用時間は全年代で平日64.7分、休日88.6分となっています。スマホを使っているときはほぼネットに接続している状態なので、これくらいスマホを使用していると捉えることができます。休日の平均利用時間を年代別に見ると、10代が172.3分、20代が179.8分と突出していますが、40代で77.0分、50代で51.8分もスマホを利用しています。小さな画面を1時間近くのぞき込んでいるのですから、体調に変化が起きても無理はありません。

 スマホやスマートウォッチが振動していると錯覚してしまう「ファントムバイブレーション症候群」と呼ばれる現象や、スマホの持ちすぎで親指にけんしょう炎を起こす人もいます。体調に異変を感じるほどではなくても、「スマホを触っているうちに午前中が終わっていた……」と落ち込む人は多いのでは。

 こうした事態は日本だけではなく、世界的な現象になっています。フランスでは、2018年9月から、15歳以下の子どもに学校でスマホ類の使用を禁止する法律が施行されました。こうした流れを受け、AppleやGoogle、そしてFacebookなどが「デジタルウェルビーイング」機能の実装を開始しています。デジタルウェルビーイングとは、「ウェルビーイング(健康で幸福な状態)」をデジタルの世界でも実現しようという施策です。

(イラスト:negutan / PIXTA)
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