この記事は「日経PC21 2月号 IT羅針盤」(2018年12月発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 2018年12月1日から、新4K8K衛星(BS/110度CS)放送が開始された。従来の地上/BSデジタル放送よりも、はるかに高精細で色表現に優れた映像を視聴できる(図1)。だが、現在売られている4Kテレビのほとんどが、対応チューナーを搭載せず、そのままでは新衛星放送を視聴できない。それらで視聴するには、新衛星放送に対応するチューナー単体や、チューナーを搭載するレコーダーなどが別途必要だ(図2)。チューナーは3万円程度、レコーダーは10万円程度から購入できる。新衛星放送の対応ロゴが定められており、対応するテレビやチューナー、レコーダーのカタログやパッケージには、そのロゴが記載されている。製品を選ぶときや対応状況を確認するときの目安になる。

図1 4K衛星放送と8K衛星放送の解像度。従来の地上/BSデジタル放送よりも4倍/16倍以上も高精細だ。また、表現可能な色の範囲も大幅に拡大している
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図2 従来の4Kテレビの多くは、新4K8K衛星放送に対応していない。視聴には、BS4K/110度CS4KまたはBS4K/110度CS4K/BS8Kに対応したチューナーやレコーダーが必要だ。対応製品には図のロゴマークが記載される
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 受信に使う衛星アンテナや同軸ケーブル、分配器、混合器、ブースターといった途中経路の機器は、従来のものをそのまま流用できる。従来のBSデジタル放送が見られていれば、問題なく視聴できるという。4Kテレビがあり、BSデジタル/110度CS放送を視聴できる環境なら、チューナーやレコーダーを用意するだけでよい。

 ただし、その環境で視聴できるのは、従来のBSデジタル/110度CS放送と同じ右旋の放送波を使う、4K放送の無料チャンネルに限られる。左旋の放送波を使う8K放送や有料・通販チャンネルまで視聴するには、衛星アンテナや途中経路の機器もすべて、新衛星放送に対応した製品への交換が必要だ。こちらも、新衛星放送に対応する製品に対応ロゴが記載されている(図3)。

図3 新4K8K衛星放送は、BSデジタル放送や110度CS放送が使う放送波(右旋)に加え、新たな放送波(左旋)も使う。左旋のチャンネルは、アンテナや途中経路(ケーブルや分配器など)のすべてが対応しなければ視聴できない
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 パソコンの対応はまだまだ。2018年12月中旬時点で、新衛星放送に対応したチューナーを搭載するパソコンは、富士通の1製品のみだ(図4)。

図4 2018年12月中旬時点でBS4K/110度CS4Kに対応するテレビパソコンは、富士通の「ESPRIMO FH-X/C3」のみ。録画には後日アップデートで対応するという
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(文/田代 祥吾)