スマホの充電が遅いのはACアダプターが原因という場合もある
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 スマートフォン(スマホ)やタブレットを持ち歩くユーザーにとって、バッテリー切れは不安の種。出掛ける間際にバッテリー残量が少ないことに気付いて充電を始めたが、なかなか残量が増えずに焦ってしまったという経験がある人も多いのではないか。実はACアダプターが原因で充電が遅いという場合もある。いざというときに慌てないための基礎知識を解説する。

出力が違うiPhoneとiPadのACアダプター

 充電時間は、使用するACアダプターの出力に左右される。出力は「A(アンペア)」という単位で表記する。機器とACアダプターがいわゆる「急速充電」と呼ばれる、一般に1.5A以上の高出力の充電方式に対応しているかが、充電時間短縮の鍵となる。

 例えば、最新のiPhone 8に付属するACアダプターは出力が1A。同じアップルの製品でも、最新のiPadには2.4AのACアダプターが付属する。

 実は、iPhone 6シリーズ以降では2A以上の急速充電に対応しており、iPad用のACアダプターをつなげば充電時間の短縮が見込める。サードパーティ製のACアダプターにはiPadの2.4A出力に対応したものがあるので、こうしたACアダプターを別途購入する手もある。

iPhoneに標準で付属するACアダプターの出力は5V/1Aであり、最近の製品としては比較的小さい出力になっている
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古い製品のACアダプターは要注意

 一方、Androidスマホの場合、たいていは付属のACアダプターを利用した方がよい。現行モデルの多くは出力が1.5Aの「USB BC(Battery Charging)」と呼ぶ給電規格に対応するからだ。中には、2A以上の高出力のACアダプターが付属するモデルもある。

 こうしたスマホに、古い製品で使っていた別のACアダプターをつないでしまうと、トラブルのもとになる。格安品のACアダプターも要注意だ。出力が1A以下のものだと、出力不足で充電すらできない恐れがある。

USB給電の規格や仕様の対応は機器ごとに異なる。米アップルの機器は独自仕様を採用し、Androidを搭載した端末はUSB BC(Battery Charging)に対応するものが多い
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 サードパーティ製のACアダプターで最近増えているのが、複数のUSB端子を備え、複数の機器を同時に充電できるタイプだ。便利なのだが、端子ごとに出力が異なるものがあり、急速充電対応の機器は出力の高い端子にきちんとつなぐ必要がある。また、複数台同時に充電すると、接続台数に応じて出力が下がってしまうACアダプターもある。

一部のUSB給電タイプのACアダプターは端子によって出力が異なる(左)。接続する機器の数に応じて出力が変わるACアダプターもある(右)
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(文/中村稔=日経パソコン編集部)

※日経パソコン 2018年6月25日号の記事を再構成