スカイツリーの場合、敷地内で撮影した写真であっても、非営利での利用は問題ない
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 著作権は今や身近な問題だ。「権利侵害」というと堅苦しいが、著作権法を気にし過ぎて自由な創作ができないのでは本末転倒。何がよくて何がいけないのか、理解して創作や発信を楽しもう。今回は見落としがちな建物の著作権の扱いについて。タワー、神社仏閣など建築物の写真の扱いについて、何が法律違反で、何がOKなのか理解しよう。

Q.建物にも著作権があると聞いた。写真をSNSに載せても大丈夫?
A.商用利用でない限り掲載してよい


 美術性のある建築物は、「建築の著作物」として認められている。そのため著作権は発生するが、建築物が撮影禁止となれば、おちおち風景写真も撮れなくなってしまう。そこで著作権法では、建築の著作物に関して、撮影やWebサイトへのアップロードなどを認めている。公園にある銅像などのような屋外に恒常的に設置されている美術著作物も同様だ。

ポスターに使用するなど、商用利用の場合にはライセンス事務局に問い合わせが必要
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 ただし、専ら販売する目的での複製や複製物の販売など、営利目的の使用は適用外。「東京タワーの模型を販売する」「企業のポスターに使う」といった場合は許諾が必要。趣味のSNSに載せるといった用途であれば問題はない。スカイツリーの場合、商用利用に関してはライセンス事務局が問い合わせ窓口となっている。

 神社仏閣など、一部の建造物で見かける「敷地内撮影禁止」の看板は、著作権法上のものではない。敷地や建物を管理するために必要な措置なので、屋外の建物ではあっても、敷地内からの撮影に関しては管理者の規定に従うのが賢明だ。この場合、敷地外からの撮影は著作権法違反に問われない。ちなみにスカイツリーの場合、敷地内での撮影も許可されている。

(文/鈴木眞里子、法律監修/西村あさひ法律事務所)

※日経トレンディ 2018年8月号の記事を再構成