充電方法は、デジタル機器とともに進化を遂げている。一方で充電に関する規格が増えるなど、難解な部分も多い。これだけは押さえておきたい充電の注目キーワードを解説する。

USBタイプCには「USB PD」と呼ばれる充電規格に対応したものがある。本体への充電と接続した機器への給電が可能で、電池や稲妻のマークが付いていることが多い。左の稲妻マークは、サンダーボルト3端子も兼ねた例
[画像のクリックで拡大表示]

 1つめのキーワードは「USB PD(Power Delivery)」。採用が増えているUSBタイプCを利用した充電規格になる。パソコンでは、USB PD非対応のタイプC端子もあるため、端子の横に稲妻マークなどを記して区別するのが一般的だ。両者の違いは、供給できる電力。従来のUSBの電圧は通常5Vだが、USB PDは9Vや12V、20Vも利用可能。電流はUSBタイプCが最大3Aまでのところ、USB PDは最大5Aまで対応する。結果、20V/5Aという100Wまで出力できる。100Wというとちょっとした家電なども動かせてしまう電力だ。

USB PDは、通常のUSBタイプCと比べて6倍以上、最大100W(20V/5A)の電力供給ができる規格。このためノートパソコンのように、消費電力が大きい機器でも動作が可能となる
[画像のクリックで拡大表示]
パソコンは携帯ノートなどを中心にUSB PDに対応が進む
[画像のクリックで拡大表示]
iPhoneは、同8/8 Plusと同XシリーズがUSB PDに対応。アンドロイドもPixel 3などの最新機でUSB PDに対応する
[画像のクリックで拡大表示]

iPhoneもUSB PDに対応

 「レッツノートSV」や「ラヴィノートモバイルNM」シリーズなど、携帯ノートを中心にUSB PD対応の製品が増えてきた。加えて、最近はスマートフォン(スマホ)のUSB PD対応も進んでいる。iPhoneでは、2017年に発売したXと8/8 PlusからUSB PDに対応済み。アンドロイドでも、18年10月に発売したグーグルの「ピクセル3」をはじめ、国内では根強い人気の「エクスペリアXZ3」もUSB PDに対応する。スマホが急速充電を進める背景には、内蔵バッテリーの容量が増えている現状がある。従来の充電方法だと時間がかかるため、充電時間短縮のためにUSB PDを選択しているように見受けられる。

USB PD対応をうたうUSB充電器やモバイルバッテリーも増加。こちらは機器によって最大出力が30Wや18Wなどの違いがある
[画像のクリックで拡大表示]

 USB PD対応の機器が増加するのに呼応して、充電器やモバイルバッテリー側のUSB PD対応も加速。こちらの場合は、製品によって30Wや18Wなど最大出力に違いがある。購入前には、充電する機器側が何Wまでの充電に対応しているかを調べる必要が出てきそうだ[注]

[注]iPhoneは最大18W、高性能タブレットの「iPad Pro」は最大30Wで充電できる