どんなメーカーのパソコンでも故障の可能性はある。何らかのトラブルが発生したときに、いかに迅速に丁寧にサポートしてくれるかもパソコンを選ぶ際の重要なポイントだろう。その点、国内メーカーであるマウスコンピューターのパソコンは、サポート体制が充実しており、迅速な修理サービスを実現しているので安心だ。マウスコンピューターの修理サービスで特に驚くのは、同社の「埼玉サービスセンター」などに持ち込めば即日修理も可能なこと。今回は、その持ち込みによる即日修理を体験してきた。
故障などの「困った」はすぐに解決したいもの。とはいえ、メーカーにパソコンを送り、修理が終って手元に戻ってくるまでには、どうしても日数がかかってしまう。
しかし、マウスコンピューターのパソコンであれば、埼玉県春日部市にある「埼玉サービスセンター」に持ち込めば、即日修理も無理な話ではない。もちろん、すべての故障が即日で直るわけではないが、マザーボードやメモリー、ストレージ、電源などのハードウエアの故障であれば、大体が即日修理が可能だという。
今回は実際に埼玉サービスセンターにパソコンを持ち込んで、修理が完了するまでの過程を紹介しよう。
電話で持ち込み修理を依頼する
パソコンの故障が疑われるとき、まずはマウスコンピューターのWebサイトのサポートページにアクセスして、トラブルシューティングをもとに不具合を自力で解決できないか調べてみよう。ここで解決できれば無駄な時間を省けるので、手間はかかるが行っておいたほうがよい。
それでも解決しない場合は、修理が必要である可能性が高いので、電話で持ち込み修理を依頼する。埼玉サービスセンターの受付日時、電話番号は下記のとおりだ。電話で故障内容を伝え、持ち込む日時を決めよう。即日修理を望むのであれば午後12時くらいまでに持ち込むようにしたい。
●住所 : 〒344-0063 埼玉県春日部市緑町6-14-53
●電話番号: 048-739-1311
埼玉サービスセンターへ修理品を持ち込む
電話での受付を済ませたら、指定した日時に埼玉サービスセンターへ修理品を持ち込む。埼玉サービスセンターには駐車場も用意されており、車で訪れることも可能だが、今回は電車で持ち込むことにした。埼玉サービスセンターの最寄り駅は、東武鉄道伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の一ノ割駅。東京の北千住駅からは準急で38分程度。埼玉の春日部駅からは1駅で3分程度だ。
埼玉サービスセンターは一ノ割駅から歩いて10分くらいのところにある。閑静な住宅地といった趣の街並みを歩いていくと、大きな建物が現れる。それが埼玉サービスセンターだ。
専任の担当者が出迎えてくれる
正面玄関から入り、修理品持ち込み・引き取り専用のチャイムを押すと、専任の担当者が出迎えてくれる。来訪ユーザーごとにあらかじめ担当者が割り振られており、来訪時間に待機しているそうだ。
まずは担当者に修理受付窓口へ案内される。そこで、不具合の内容などを担当者に伝える。次に、実際に症状を確認しながら、原因などを特定する。電話サポートではうまく伝えられないような不具合も、担当者を前に実機に触れながら説明できるのも持ち込み修理のメリットだ。即日修理を望まなくても、不具合内容をきっちりと伝えたいという理由で、サービスセンターに修理品を持ち込むユーザーも多いという。
不具合の原因がある程度特定できたら、修理依頼シートに住所、氏名、不具合の内容などを記載して修理品を担当者に預ける。なお、ソフトウエアがらみの不具合の場合は、その原因を特定するのが難しいので即日修理は難しいが、マザーボード、SSD、メモリーなどのハードウエアの故障であれば、大体がその日のうちに修理が完了するという。即日修理が可能な場合は、引き渡し可能時間が伝えられるので、その時間にまた受け取りに行けばよい。簡単な修理で済むものは2~3時間くらいで受け取りが可能ということだ。
引き渡し時間までどこで時間を潰す?
先述のとおり、簡単な修理でも2~3時間の待ち時間が発生する。気になるのは、その間、どこで時間を潰すかだ。食事する場所なども探したので紹介しておこう。
近所で食事をする場合は、埼玉サービスセンターのすぐそばに国道4号があり、その道沿いにハンバーグレストランやうどん店などがある。また、一ノ割駅に戻れば、ラーメンや蕎麦店、喫茶店などもある。駅の近くにはノスタルジックな商店街や神社などもあるのでぶらぶら散歩してもいいだろう。
ちなみに車で来ていれば、春日部駅近辺の商業施設や越谷レイクタウンにある大型ショッピングモールが近いので、そこで時間を潰すという手もある。
修理の工程は?
通常は修理の工程を見学できないが、今回は特別に見せてもらったので簡単にその流れを紹介しよう。
担当者が受け取った修理品は、まず「修理品登録グループ」に引き渡される。そこで、修理品の状態、付属品の有無、不具合内容などが修理サービスのデータベースに登録される。
次に「修理診断グループ」に引き渡され、そこで申告されている不具合を再度確認し、ほかにも不具合が発生している箇所がないかチェックして修理内容を決定する。なお、申告された不具合以外もチェックするのは、できるだけ完全な状態でユーザーの手元に戻したいからだという。
修理内容が決定したら、必要な部材とともに「修理グループ」に引き渡され、いよいよ修理が開始される。
修理が終わったら、不具合がきちんと解消されているかなど、35項目の出荷前チェックが実施されたあと、「出荷グループ」に引き渡される。出荷グループでは、修理完了のデータベース登録と製品の梱包が行なわれる。
修理されたパソコンの受け取り
指定された時間に埼玉サービスセンターに行き、受付のチャイムを鳴らすと、今回は先ほどと同じ担当者が修理の完了したパソコンを持ってきてくれたが、シフトによっては変動があるそうだ。しかし、前述した通り各グループごとに連携を取りながら、迅速に作業を進めているので、大切なパソコンを預けるのも安心だ。無償修理期間内の場合は、修理受取証にサインしてパソコンを受け取るだけ。有償修理の場合はパソコンを預けて、診断後、修理価格の連絡が入るので、その金額を支払い受け取る。
埼玉サービスセンターには、多いときには1日4〜5件の持ち込みがあるそうだ。即日修理を望まなくても担当者に実機で不具合を説明できるので、的確なサポートを受けられる。修理品を持ち込んで、修理後、自宅に配送してもらうこともできる。
なお、埼玉サービスセンターまで行けないという人は、宅配便などでパソコンを送って修理してもらうことになるが、パソコンは1日でも早く手元に戻ってきてほしいもの。そういうユーザーの願いを受けて、マウスコンピューターでは96時間修理を実現している。次回は迅速な修理を実現するサービスセンターの仕組みをレポートしてみたい。
(文/滝 伸次)