執念で実現した約5gの軽量化

 LIFEBOOK UHシリーズのキーボードは、キートップ、ハウジング、ギアリング、ラバー、メンブレンシート、サポートパネルの6つの要素から構成されている。その中から、サポートパネルとメンブレンシートに重点を置いて、キーボードユニットの軽量化を図っていくことにした。

LIFEBOOK UHシリーズが採用しているキーボードの基本構造。変更できるポイントが限られるなかで、さらなる軽量化の検討を進めていった(図は富士通クライアントコンピューティング・富士通コンポーネントの資料より作成)
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 最も軽量化できたのはサポートパネルだった。富士通コンポーネントにはキーボード設計用のシミュレーターがあり、そのシステムを活用してパネル強度を解析し軽量化を図ったのだ。とはいえ、簡単に設計できたわけではなかった。
 「サポートパネルにあけている穴を従来よりも大きくすることで軽量化を図りました。最初のうちはシミュレーションした回数を数えていたのですが、繰り返しているうちに数え切れなくなりました(苦笑)」(佐藤さん)
 何十回というシミュレーションを繰り返した末、サポートパネルは従来に比べて約17%の軽量化を実現する。

数え切れないほどのシミュレーションを繰り返して完成にこぎ着けたUH-Xのサポートパネル(写真上)。新たにバックライトを装備することにも対応し、そのための穴も確保されている
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 またUH-Xのキーボードユニットでは、メンブレンシートにも軽量化を施している。メンブレンシートは、キー入力の要となる部分。打鍵感にも影響を与えかねない。そのリスクを負ってでも、軽量化を図る必要があったのだ。メンブレンシートでは、材料素材の見直しに加えて、シート上に施す印刷の一部をカットすることで軽量化が図られた。

写真上がUH-Xのメンブレンシート。従来はシート全面に印刷が施されていたが、UH-Xでは筐体に隠れてしまう部分の印刷を廃止。わずか0.05gほどではあるが軽量化が図られている
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 極限まで軽量化を追求したメンブレンシートは、従来より約10%の重量削減を実現。これらの軽量化を合計してキーボードユニットでは前モデルとの比較で約17%、重さで約5gの軽量化を果たす。強度についても、キーボード形状と筐体側の組み合わせで仕様をクリアした。

 UH-Xは第二世代モデルに比べて全体で50gの軽量化が図られているが、そのうち約1割がキーボードユニットだけで貢献している計算になる。

完成したUH-Xのキーボードユニット。外見上は前モデルのユニットとほぼ同じに見えるが、約5gの軽量化が図られている
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