『哲子の部屋』『ブレイブ 勇敢なる者「硬骨エンジニア」』など、独自の切り口のテレビ番組を企画・制作するNHKエデュケーショナルの佐々木健一氏が展開するコンテンツ論の第23回。

 前シリーズに続いて高視聴率をたたき出したドラマ、日曜劇場『99.9 -刑事専門弁護士- SEASON II』(TBS系)は、“有罪率99.9%”という日本の刑事司法で、逆転不可能と思われる刑事事件に挑む弁護士たちの奮闘を描いている。

 だが、これはあくまで架空のドラマの話。現実に“有罪率99.9%”に挑み続けたら、その弁護士は果たしてどうなるのか。その過酷さは、あまり知られていない。

 私は以前、企画・制作しているNHKのドキュメンタリー特番『ブレイブ 勇敢なる者』シリーズの第2弾「えん罪弁護士」で、20年以上刑事弁護に取り組み、これまでに無罪判決を14件も獲得してきた今村核(いまむら・かく)弁護士を取材した。

 大きな反響を受けてこのたび、未放送部分も含めた100分特別版として、『BS1スペシャル』枠で「えん罪弁護士・完全版」が放送されることとなった(4月15日22:00~23:49(NHK・BS1)にて放送予定)。

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