打ち切られた東横線への乗り入れは復活する?

 日比谷線の車両が20m4扉に統一されることで記者が気になったのが、東急東横線との乗り入れだ。2013年まで中目黒駅~菊名駅の間で直通運転が行われていたが、東横線と副都心線の相互乗り入れ開始と引き換えに打ち切られている。運行系統が複雑になるという理由のほか、東横線を4扉車に統一してホームドアを整備するという理由があった。しかし、13000系になれば東横線のホームドアに対応できる。

 日比谷線と東横線の乗り入れは50年近く続いてきたこともあり、日比谷線沿線の会社に通うために東横線沿線に家を構えたという人も少なからずいる(かく言う記者の父親もその一人で、東横線のおかげで鉄ちゃんに育ったと言っても過言ではない)。今でも中目黒駅で両線を乗り換える人は多く、朝夕のラッシュ時にはホームが人であふれるほど。利用客の1人としてはぜひとも直通運転を復活させてほしいところだ。

東横線内を走っていた03系。当時はホームドアはまだなかった
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東急側の日比谷線乗り入れ車両1000系は地方私鉄などに譲渡済み
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 この点を松本氏に直撃してみたところ、「物理的には直通できる」との答え。ただ「特に予定があるわけではない」とくぎを刺されてしまった。

 実は直通運転の終了後も、03系は定期的に東急線を走っている。03系の大規模な検査は東急田園都市線の沿線にある東京メトロ鷺沼工場で実施されており、そのために東横線ばかりか、目黒線、大井町線、田園都市線を経由して入出場しているのだ。03系はもともと東急線に乗り入れていたため可能だったが、13000系はどうするのか。

 この点も松本氏に確認すると、「13000系も鷺沼工場で検査を行う予定」とのこと。東急線の保安装置と互換性のある機器を使っているほか、一部の装置は仮設するなどして運行は可能だという。くしくも13000系の運転台は加速とブレーキが1つのレバーで操作できるワンハンドルタイプを採用しており、これは東急の標準的な車両と同じ。臨時列車でもいいので、ぜひ乗り入れをと願わずにはいられない。

運転台はワンハンドルタイプでスッキリとしている
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今後4年かけて13000系を03系を置き換えていく予定だ
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(文/佐藤嘉彦=日経トレンディ)