驚きの進化を遂げた鉄のフライパン

 金属の価格が値上がりし続けている中で新しい素材が誕生し、調理道具界が盛り上がったのが、鉄製の商品でした。

 話題になったのは「窒化鉄」。これは窒化加工された鉄のことで、窒化加工とは、さびが大敵となる船舶や航空機に使われている加工技術。さびにくくするこの技術を採用した強靭なフライパンが続々と登場しました。窒化鉄のメリットは、生鉄のフライパンのように、焼き入れや油ひきなどの面倒な手入れが不要で初心者でも使いやすいこと。発売になると、“とにかく売れる”と業界で話題になりました。

 特に評判になったのが2つ。ひとつは、柳宗理「鉄フライパン ダブルファイバー窒化加工」です。これは、人気が高い柳宗理特有のファイバーライン加工を窒化鉄でさらに強化したフライパン。(関連記事「料理道具のプロが感動した最先端フライパン3選」)。窒化鉄ブームが落ち着いた2018年3月に発売になったもので、どちらかというと後発なのですが、そのため、窒化鉄の良さを最大限に生かすことができ、ヒットにつながったのだと思います。

柳宗理鉄フライパン ダブルファイバー窒化加工(飯田屋店頭価格8500円)。写真のフライパンは直径25cm。ほかに、18cm、22cmがある
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 もうひとつは、ビタクラフト「スーパー鉄 ウォックパン」。こちらは窒化4層加工で、見た目もおしゃれなことからプロ、一般の人を問わずに人気になりました。(関連記事「プロが驚いた進化系フライパン4選、鉄鍋の逆襲!?」

ビタクラフト「スーパー鉄 ウォックパン」(飯田屋店頭価格8000円)。サイズ直径24cm
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 鉄というと、もうひとつヒットしたのが、「鉄たまご」です。猛暑の中、鉄分をしっかり取ると熱中症になりにくいという説が広まり、湯を沸かしたり、煮物に入れたりすると鉄分が取れるという鉄たまごが売れたのです。