2018年7月4日から6日まで、東京ビッグサイトで開催された「国際文具・紙製品」展、通称「ISOT」。今年は新製品が多く、見どころが多かった。その中からヒットしそうな製品を紹介する。

 海外では筆記具と文具は扱いが別で、一緒に売っている店は「Pen & Stationary Shop」と言ったりするらしい。そこで、今回は、筆記具以外の文房具を取り上げる。ちょっとしたアイデアでも、それを形にするのは大変だが、うまく形になれば、使いやすくて美しい製品になる。それを見事に証明してくれた製品を紹介する。

※価格は全て希望小売価格。

クリップの問題を解決。町工場の技術がすごい!

ファクショナリー「003 CLIP」(5個入り税別650円)
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 町工場が持つ技術力とデザイナーの発想力をつなぐことで新しい文房具を生み出すブランド「ファクショナリー」。その最新作が、クリップの問題を解決する試みを形にした製品だ。

 クリップの問題、つまり、クリップでとじた書類をめくると、書類の端は必ず折れ曲がってしまうということ。これを解決するための形としてファクショナリーが出してきたのが、複数のクリップをつなぎ合わせるというアイデアだ。

 コイル状のパイプ付きのクリップは、いくつもつなげられるようになっていて、各クリップで書類を一枚ずつとじれば、ページを好きにめくることができるわけだ。とじる書類の枚数分、クリップが必要になるし、1枚ずつクリップを挟んでいく必要はあるが、とじた書類は紙を曲げることなく、まるでリングノートのようにめくれる。クリップ同士がカチッとつながって、ちゃんと可動するのが素晴らしい。このアイデアを形にできる工場の技術はすごい。

このようにつなぐと、つないでいる部分がリングのようになって、ページを曲げずにスムーズにめくれる
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クリップをつないで書類をとじるとこのようになる
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 ファクショナリーでは他に、4つ目の製品となる「004 CARABINER」、5つ目の製品となる「005 PENSTAND」も展示されていた。

 「004 CARABINER」はいわゆるカラビナだ。バネなどの可動部はなく、嵌合(かんごう)だけでリング同士をつなぐというアイデアが、まるで知恵の輪のようで楽しい。登山など本格的なアウトドア仕様には作られていないが、自然に外れることはめったにない。そして、コツをつかめば手品のようにスルリと外せる仕組みは実用性も高い。

ファクショナリー「004 CARABINER」(税別1万4000円)。色はレッド、イエロー、シルバーの3色
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この細いスリット同士を組み合わせるとスルリと抜ける
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 また、真ちゅう製でズッシリ重い「005 PENSTAND」は、コンパクトだが倒れないのがポイント。そう簡単には倒れないペンスタンドというのは、頼もしく使いやすいわりに意外に少ない。先端が重いハンマーなどの工具を入れておけるのも、この製品ならではの魅力だ。

ファクショナリー「005 PENSTAND」(税別3800円)。真ちゅう製のズッシリ重いペンスタンド。安定性抜群
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