普通の半熟卵と台湾風煮卵をスマートに作ってみた

 魯蛋侠のパッケージには、本体とケーブルおよびマニュアル、そして茶葉蛋用の調味料2回分が同梱されていた。中国の電化製品のマニュアルは概して薄く、「とりあえず使えば分かる」という補足的なものが多いが、この製品ではゆで卵関連のレシピにページを割いている。

 固ゆで卵を作るなら、卵ゆで器を使わずとも卵を熱湯に入れておけくだけでいい。だが、半熟卵にしたいなら、火加減とゆで時間が出来栄えに微妙に関係してくる。また、黄身が中心に来るようにするために、適宜、卵を転がすことも重要だ。

 魯蛋侠で半熟卵を作る場合、水温が50度まで上昇すると中央の柱が回転し始め、ちょうど地球が太陽の周りを公転しながら自転するように、柱を中心に卵が転がりだす。10分後に電子音が鳴ったら、そこで卵を取り出して5分ほど冷水に漬けると半熟卵が出来上がるという寸法だ。

 次に甘じょっぱい茶葉蛋作りに挑戦。本体に生卵6個と1回分の専用調味料を入れ(代わりに中国茶葉でもいい)、卵全体が漬かる程度の水を加えて調理スタート。たかが煮卵ではあるが、茶葉蛋の場合は調理が終わるまで4時間もかかる。これは水温を95度まで上昇させた後、冷却しつつ卵をたたいて殻に亀裂を入れ、再度加熱して味を染み込ませるという作業が必要なためだ。それを自動でやってくれるのはありがたい限り。調理終了後は最長12時間にわたって保温状態が続く。ちなみに卵の代わりに肉を入れて1時間半ゆでるモードも用意されている。

 茶葉蛋を作る際の注意点は、漢方薬のような強烈な匂いが部屋に充満してしまうということと、卵をたたくとき、ゴンゴンとそれなりに大きな音がすることだ。この製品、単に卵をゆでるという意味では、“スマート”になったメリットは感じられなかったが、茶葉蛋が忘れられないほど好きという人なら買ってもいいかもしれない。

6つまで同時にゆでられるが、少なくてもOK
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卵ゆで器専用のスマホアプリ「魯蛋侠」
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茶葉蛋は“亀裂”を通り越して割れていた。正しい完成品については「茶葉蛋」を画像検索してほしい
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著者

山谷剛史(やまや たけし)

海外専門ITライターとしてライター業を始めるものの、中国ITを知れば知るほど広くそして深いネタが数限りなく埋蔵されていることに気づき、すっかり中国アジア専門のITライターに。連載に「山谷剛史の『アジアIT小話』」「中国ビジネス四方山話」など。著書に「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立」(星海社新書)、「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンククリエイティブ)など。