日本庭園に見立てたフロアにオブジェ風の東屋が点在

 新店で取り扱うブランドは衣食住合わせて820ブランド。そのうち500近いブランドがマレーシア初進出という。「現地の反応を見るために、まずは日本の最先端のもの、最上級のものをそろえた。プラットフォームができれば、地方のものづくり企業が海外進出しやすくなる」(大西社長)。すでに東南アジアなどに進出する企業もあるが、単体での海外進出が困難な中小企業は少なくない。国によってさまざまな輸入規制があり、高い関税率も大きな障壁となる。

 日本製のメンズアンダーウエアを展開する「TOOT(トゥート)」もマレーシア初進出。同社の枡野恵也社長は「周囲の高級ショッピングモールと比べても二、三歩先を行く先進的な店舗で、三越伊勢丹の本気度が伝わってきた。同店の中心顧客はグローバルにアンテナを張る感度の高い人たち。価格は日本の1.5倍になるが、一度履けば良さがわかってもらえるので、口コミ効果に期待している」と話す。ポップでキュートなハンドメイドキャンドルで人気を博した「スワティ」は、花の香りの効能を生かしたフレーバージュースなどを販売。デザイナーの中田真由美氏は「12年ほど前にフランスの雑貨展示会で好評を得てから海外進出には興味があった。日本人の手先の器用さや丁寧さを知ってもらいたい。マレーシアではデトックスジュースは当たり前。オーガニックでヘルシーなもの、生活に必要な消耗品をおしゃれに提案していきたい」と意欲を見せる。

 店舗の設計デザインは、新宿店の再開発を手がけた丹下都市建築設計の丹下憲孝氏とグラマラスの森田恭通氏が担当。日本庭園に見立てたフロアにオブジェ風の東屋が点在する斬新な売り場が印象的だ。オープン当日は開店前に約1000人が並び、食品フロアを中心に好評を得ているという。

全館の品ぞろえの軸となる4つの日本人の美意識「雅・粋・繊・素」を紹介するゾーン
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陶芸家で人間国宝の室瀬和美氏の蒔絵(まきえ)作品を展示販売
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フロア全体を日本庭園に見立て、竹やスチールで囲われた東屋ではピックアップ商品を展開。写真は1階(GF)の「ヨウジヤマモト」
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GFには日本の最新テクノロジーとアイテムを紹介するゾーンも。オープニングではホンダのユニカブ体験を実施していた
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日本のファッションカルチャーを発信する1階の原宿ファッションコーナー
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地下1階(LGF)の食フロアには日本酒や日本茶、寿司、懐石料理、和牛、フルーツなどを集積。イートインスペースも併設されている
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ローカルスタッフの販売員も、日本流のおもてなしを勉強中
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