インテリア専門店「フランフラン」を展開するフランフランは、18年11月23日、京都・祇園に新ブランド「マスターレシピ」の1号店をオープンした。マスターレシピは17年9月、フランフランの店内で販売する新ラインとして試験的にスタート。約1年間、マーケット調査を兼ねて展開してきた。コンセプトも固まったことから1号店開業を機に、本格的にブランドを立ち上げる。カラフルで愛らしいカラーリングの家具や食器類などが若い女性を中心に支持されてきたフランフランに対し、マスターレシピが扱うのは有田焼や信楽焼の器や今治タオルなど、伝統技術に根差した製品が多いという。

京都祇園の人気観光スポット、花見小路の路地を入った角地に立地する「マスターレシピ京都祇園店」。茶屋スタイルの町家を再現した3階建ての店舗は総面積約112平方メートル
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 1号店の場所は、京都の観光スポットとして人気のある祇園の花見小路を東に入ったところ。昔ながらのお茶屋の佇まいが残る、最も京都らしい風情のあるエリアだ。界隈は歴史的景観保全修景地区に指定され、外観は厳しく規制されているが、店内をレストランやカフェにリノベーションした建物も多い。

 店舗は3階建てで、茶屋スタイルの町家を再現。玄関にかけられた白い大きなのれんには「マスターレシピ」のブランドロゴがさりげなくプリントされている。それ以外に店舗情報を伝えるものはなく、一見するとフランフランの別業態であることも分からない。敷居の高そうな店構えだが、店内に一歩足を踏み入れると、そこにはギャラリーのようについ長居したくなる心地よい空間が広がっていた。

内装はインテリアデザイナーの森田恭通氏が手がけている。1、2階をつなぐ吹き抜け空間には、京扇子を使ったモビール作品が飾られている。店内音楽の選曲と監修は、作曲家で音楽プロデューサーの沖野修也氏が担当
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和の直線と洋の曲線を融合した内装デザインが特徴。1階は土間の床に、2階は畳の床にして京町家の雰囲気を表現。ギャラリーのように商品を陳列する木製什器もユニーク
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 店舗デザインを手がけたのは、伊勢丹新宿本店のリニューアルやフランフラン青山店などのデザインを担当したグラマラスの森田恭通氏。「京都の伝統や質感と祇園の町家の雰囲気を大切に、上質さをミニマムでドラマティックに表現した」という。

 その象徴でもあるのが、店舗中央の吹き抜け空間に飾られたオブジェ。彫刻家のアレクサンダー・カルダーの作品のように、京扇子を使ったモビールが、店内に軽やかで華やかな雰囲気を作り出している。ほかにも、宙に浮いているように見える木製什器や、土間や畳の床に壁面の曲線使いなど和と洋の融合にも“森田流”が表現されている。