新幹線で来る観光客も狙う

 台湾林口店の成功を受けて開業した三井アウトレットパーク台湾台中港は、台湾第2の都市、台中市に位置し、夕日の絶景で有名な高美湿地にも近い台中港フェリーターミナルに隣接。延べ床面積約6万平方メートルの施設に、欧米ブランドと日系ブランド、台湾ブランドを組み合わせた本格的なアウトレットモールを展開する。ラーメンや天丼など日系の人気店が並ぶフードコートと、台中港を一望できる観覧車も見どころだ。

港のコンテナをモチーフとしたオープンモールと、2階建てのエンクローズドモールを組み合わせたハイブリッドモールであることも特徴のひとつ
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 特に印象に残ったのが、約1000席を収容するフードコートだ。天井が高く、明るく開放的な空間。フロアの中央に台湾の人気カフェ「フージンツリーカフェ」の店舗を配置し、港を一望できるコーナーに子供が遊べるキッズエリアを設けているのも、日系のショッピングモールならではといえる。実際、取材したこの日は、ファミリー客が多く、ベビーカーを押す姿も目立った。

レストランを含めた飲食店の比率は25%を占め、台湾林口店より飲食に力を入れたという。「台湾では飲食に対するニーズが非常に高く、日本食への関心も高い」(広報)。日系店舗では、ベイクルーズが展開する飲食店「J.S. FOODIES TOKYO」と「猿田彦珈琲」が台湾2号店を出店。台湾でも「まいどおおきに食堂」を多店舗展開するフジオフードシステムは、串揚げ専門店「串家物語」の2店舗目をオープンした。

約1000席のフードコートはインモール1階に設置。台湾で人気の「フリージンツリーカフェ」のほか、台湾初出店の「銀座篝」「和風洋食 銀座宮下」や、台湾でも人気のある「金子半之助」「鶏三和」「宮武讃岐うどん」等日系店舗を含め15店舗が軒を連ねる
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 ファッションゾーンにも、昨年台湾再進出したバッグブランドの「サマンサタバサ」や、カジュアル衣料品を手がけるアダストリアの「ドットエスティ」、メガネの「ジンズ」など日系店舗は多い。セレクトショップの「アーバンリサーチ」と「ユナイテッドアローズ」は、台湾林口店にも店舗を構える。一方、ビームスは台中にプロパー店舗がないこともあり、今回は出店していない。

インモール2階の「誠品書店」「誠品生活」には、オーシャンビューのカフェも併設。コンテナを利用したカラフルな書架もユニーク
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「アーバンリサーチ」と「ユナイテッドアローズ」は、三井アウトレットパーク台湾林口のオープン時から出店している。ほかにも「J.S. FOODIES TOKYO」「猿田彦珈琲」「串家物語」など物販の約2割、飲食の約7割を日系店舗が占める
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台湾のアウトレット初出店19店舗を含む約 170 店舗が並ぶ。「コーチ」「ナイキ」「アディダス」など、グローバルに事業展開するブランドも数多く揃っている
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 店舗数は170店舗で、アウトレットモールとしては台湾中部最大規模。車で60分圏内に居住する約473万人を商圏人口と想定し、新幹線で1時間以内の台北や高雄など広域からの観光客の取り込みも狙う。

 初年度の来館者数は約800万人で売上高は50億元(約180億円)を計画。「オープン以降、スポーツ、カジュアル、飲食を筆頭に、ほぼすべての店舗が好調だ。現在でも土日は5万人程度、平日は2万人程度が訪れる」(広報部)という。